第22話

「細川くん、お昼ご飯買ってきた」


「はぁ?気が効くな」


「俺じゃない。嫁」


「お!会えんのかよ!」


なにそれ。作業すぐやめて、外に出てった。

俺もついてく。


「あ、…どうも、細川です」


「あ…お久しぶりです。以原です」


よそよそしいなぁ。


「細川くんと会ったことあんのかよ」


「えぇ。パーティなどで」


「ふーん?」


細川くんは、お高くまとまってるなんて言ってましたよ?悪口。


「よかったら、これ食べて下さい」


サンドイッチであーる。俺が食べそうなトマトとか野菜のやつ。細川くんと零くんも食べる。みどりと細川くんはなんだかやりにくそう。零くんは知らないからどうでもよさそう。


「ねぇ、零くんはほのかってモデルの旦那なんだとよ?」


「…え、あなたが?たしかに着物男子…」


なんのこと?そんな情報?


「なぜご存知なのでしょうか?」


「私が今の社長なんです」


「そ、そうなのですか?そうとも知らず申し訳ありません…」


「零くん。もうすぐ俺が社長」


「え!?足助先生が!?」


うるさ。


「それは…すごいですね」


「…いつのまにそんなことになってんだか。辞める話は聞いたけど、モデルの会社なのか」


桃川さん、ちゃんと細川くんにも教えてよね?

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