第15話

食事の後は、再び作業をして、ようやく終了。優と艶耀は先に帰らせた。


「守、どこに引っ越すんだ?」


「別荘」


な、なんと!そんなものいつ買ってんだよ!


「私が親から譲り受けたもので、今使ってないんです」


「あ、そうですか…それならその別荘は掃除が必要なのでは?」


「俺が友達に頼んでる。明日やる」


「…手伝いは?」


「いらないよ。今日の分お金出すから、ちょっと待って…」


「守。必要ない。俺は金持ちだからな」


「…じゃあ、優と艶耀くんに」


「いや。俺から渡しておこう。守、その金はお前の子供に使ってくれ」


「…わかった」


「その代わり。仕事でなにか悩んでるんじゃないのか?教えてくれるか?」


「なに?それ」


「俺らを呼ぶなんて、守が…職場でなにかあったんじゃないかと」


「ないけど。あ…今の仕事は辞める」


「ほらやっぱり!どうしたんだよ、いじめられたのか?」


「…なんでそうなんの?」


守は冷めた目で見てるし。


「モデル事務所の会社、やることにした。みのるもいるとこだよ」


「なに?なんでだ?」


「妊娠したし、俺がやったほうがいいと思って」


「…そもそも、そこの社長なのかな?お嬢さん」


「あ、はい。私、以原グループの娘で…」


「は!?まじかよ!玉の輿?」

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