第7話

職場にはもう伝えたから、これでいい。細川くんにも伝わったし…ええい!余計なこと言いすぎた。

引き継ぎ用の資料は家でぱぱっと作る。あとは、引越し。これやらないと。


パソコンで作業したあとは、リビングでくつろぐ。みどりはもうお風呂に入ってたから、ソファーでだらけてる。だから、隣に座って職場に報告したことなど話す。


「で、引越しなんだけど…」


「うん。いつがいいかな」


「俺…社長になる前に引越したい」


「え、…おぉ、なかなかハードだよ?」


「だから、人に頼むことにしたよ」


「業者?」


「ううん。さとし兄ちゃん」


「それは、守の兄の」


「そ。そんでその息子も使う」


「具体的になにさせる?」


「うちにあるものをまとめてもらう。力仕事。あとは、車は俺のでもいいし、荷物運んでもらって。家具はあっちの使えるのか調べてもらって…」


「うーん、それは無償?」


「お金は出そうかな」


「そんなのしてくれる?」


「すると思うけど。一応他にも声掛けするつもり」


「私は業者呼ぶならできますが?」


「ううん。やっぱり信頼してる人がいい」


「そう。任せる」


「ちなみにみどりの荷物は?」


「私のはキャリーケースにほとんど入れてあるし、スーツとかはハンガーにかけておりますので、そのまま詰め込めばOK」


「なるほど?俺は多いのは専門書かな。あと、服も多いかな…」


「なるへそ」


「俺の目標は、2週間内に引越し、会社を辞めて、社長になる」


「で、守…具体的にどこまで決めてる?」


「だいたい今日の昼休みに考えた。俺の頭にあるから、任せてよ」


「うん、無理しないでね」


「俺は無理しないスケジュールしか組まないよ?」


「ほーう?楽しみ」


なんだよ偉そうに。

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