第3話

「足助、さっき聞いた。やっぱ辞めるんだろ?」


食堂でご飯を食べてたら、同期の浜達はまたつがやってきた。勝手に横に座るし。


「やっぱってなに」


「最初から聞いてただろ?辞めるんじゃないかって」


「俺有能なんでね」


「そりゃそうだ。じゃないと結婚を先生がするわけないもんな?」


なんだよそれ。俺から結婚するって言ったのに。逆だと思われてんのかよ。


「ごちそうさま。浜達はせーぜい頑張れよ」


「え、なんだよそれ」


俺は忙しい。こんなだらだら話してらんないわけ!


うるさい食堂から抜け出し、屋上のベンチでスケジュールを考える。とりあえず引き継ぎの資料は、家に帰ってからの作業だな。あと引越し…これはもう頼むことにしよう。新しい会社の知識は、面接しながらでもいけるかも。俺ってファッション詳しいもんね。


「あれ、足助くん」


げ、同期の桃川ももかわ。なんで屋上。


「なんだよ」


「いやそっちこそ。珍しい」


「考えごと」


「ふーん?」


勝手に隣に座って、菓子パンを食べたした。ちゃんとご飯食べろよ。


「あのさぁ、なぎさから聞いたんだけど。結婚したんだって?」


渚というのは、同期の女子である。桃川さんの友人。


「情報遅いよ」


「いや、言ってよ」


「めんどくせーよ」


「しかもなんで?以原先生?」


聞くな!

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