EP8 力が全ての世界らしい

壇 牙音ダン ガロン——


第244期 首席卒業


身長215センチ


その体躯には4つの【Xx】イクシスが埋められていて全ての者を力で黙らせる。


卒業時点ではCランクだった管理者ランクを自力でBへと昇格。その後、世界最高の技巧師が作り上げた志向の一振りを受け取り、現在では日本に5人だけのAランクへと上り詰めている。

Aランクと言えば、国家間の最重要案件にのみ駆り出されるのだから、こんな所に居るわけが無いと思いながらも、クロワは自分の直感が良く当たる事を知っていた。


「どうしてテメーが居るんだよ! 話せよコラ!」


同期の為、ガロンAランクが相手でもナノンには遠慮がない。同期であってもナノン以外は皆、ガロンに対しては敬語なのだが。


それが可笑しくてガロンは手を離す。


その後に放した腕を大きく振りかぶると。


クロワの真横を通り過ぎて行くナノン。


その刹那、クロワの視線が交差する。


刹那的な視線の交錯の中で、ナノンの後悔の色を見てとったクロワは直ぐに視線をガロンに戻す。

他の管理者はナノンの行く先を見守っているが、ナノンが壁に衝突すると、それと同時に起きた衝撃を見届けて視線を前に戻す。


ズガンッ!


「な……にする……んですか……ガロン先輩!」


「喧嘩両成敗だ」

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