企画と楽しみと

「すっかり暗くなったな」

「お前をこき使うと仕事が進むな。悠平君人形」

「呼び方よ」

「不服か」

「当たり前だわ」

「だが拒否権はない」

「この王子無慈悲だわ」

「なんだと失礼な」

「どうする、一回帰るか、このまま明日出社するか」

「泊まって良いなら泊まるわ」

「買い出しするなら許可してやろう」

「そこのスーパーで良いなら」

「そこ以外ないだろ」

「コンビニ」

「人形は阿呆だったのか」

「買いにいかねぇぞこの野郎」

「ほれ、行ってこい」

「何食べるよ」

「任せた」

「人使いの荒い王子様だことだ」

「レシート貰ってこいよ」

「ん、おぉ」

「半分出すからだよ」

「昨日お前の奢りだったし良いよ」。

「そうか?」

「おう」

「なら尚更任せるわ」

「仕方ない、任された」

「おう、いてら」

佐山は何気に料理が上手いのだ。調理実習は彼奴の一人勝ちと言っても良いだろう。いや、俺も出来るのだから二人勝ち、、、いや、一位二位を争う、の方が正しいか。

家庭科というと彼奴は裁縫が出来ないのだったか。懐かしい。

だがしかし俺は出来るのである。

あの時の調理実習は一体何を作ったのだっただろうか。全くもって思い出せない。普段なら食べないのだがあの時だけは悪くないと思ったのは覚えていているのだが、、、

嗚呼、鯖だ、鯖の味噌煮だった。

あれだけはどうにも好きになれないのだ。

調理実習で鯖の味噌煮だと聞いた時にはかなり嫌な顔をした物だ。

俺にも食え無いものがあるのかと驚かれた記憶がある。失礼なことだ。自分にだって嫌いな食べ物ぐらいあるというのに。

鯖の味噌煮なんかを考えていたら甘いものが食べたくなってきた。金平糖が食べたい。あそこのスーパーには売っていたきがする。

そう思い佐山にメールを送る

金平糖の分は後で払おう。

佐山のいない間にあの企画の詰めもしてしまおう。確かキャンプファイアーをするなら屋敷の裏手にある薪を使えば良いと言っていた。生物でなければちょっとしたゴミは燃やしても問題ないのだったか。いらない紙でも燃やそう。

灰は埋めろと言っていたかな。スコップがあるらしい。悪くない。

キャンプファイアーをするとしてついでにBBQでもしたらと言われたのだったか。

BBQコンロぐらいはあるとも。

材料を予めよういしておくべきだろう、持ち寄るのも良いがアレルギーの確認をしてからか。

炭火の作業なのだから軍手は必須、か。

中々に楽しくなれそうだ。

その他には、、、、

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