窓と朝日(2)[ネットサーフィンとカヌレ]

眠気もどこか行ってしまった。この時間に起きてしまっては二度寝する気にもならない。佐山は熟睡中である。企画のことでも考えておこう。

場所はいいとして、、、キャンプファイヤーをやるか否かだろう。童心に帰れそうなことしたいとか言っていた禿に文句は言ってもらおう。そうしよう。

そもそも発案は佐山だ。自分は悪くないだろう。

問題はその後だ。郊外ではある為に星が見えるのではという話が出ていた。春先なら星空もきれいで気温も然程寒くはないだろう。酒を飲みながら星空観察、悪くはない。

酒、、、そういえば煮卵を食べそびれた。思い出すと食べたくなるものである。

「よっこらしょ」

自分はじじいであっただろうか。爺さんになったつもりは無いのだが。なるほど、佐山が言っていた天然記念物とはこういうことだったのか。

煮卵を器に出す

美味しそうだ。半熟卵はかなりの好物である。黄身のとろっとした食感が堪らない、白身は味が染みていて美味しい。

黙々と卵だけ食べるのも如何なものかと思うがいいツマミは、、、、鮭とばがあった。

しかし袋があかない。

「ん、、ふ、、ふぬ、、、」

強情である。

このタイプの袋はハサミで開けたほうが早いだろうだがしかし悲報だ。今手元にハサミはない。別室である。

諦めて包丁で封を開けた

塩加減がたまらない。流石に朝から酒は危機感を覚えるため飲み物は牛乳である。何故ミルク、そう思うだろう俺も思う。賞味期限が明日までだったのだ。

危険極まりない。牛乳というのは期限を切らすのは危ないのである。昔我が友がやらかしたことがある。見事に腹をくだして数日はもだえ苦しんでいた。南無かった。あれば、、、悲惨だった。

見ていただけだが経験はしたくない。そして牛乳は好きな部類だ。塩気があるものは大概合うと思う。これを言ったら馬鹿舌と言われた。解せない。

面白いニュースは無いものか、そんなことを思いながらスマホを手に取る。政治家の汚職やら火事やらは今は如何でも良い、面白い記事は無いだろうか。

《君も一緒に☆美味しいお酒のお摘み》

一瞬目が止まってしまった。朝から見るものではないだろう。

スライドしていく

《一家心中か、事件性を警察が調べている》

一家心中、家族にそこまでの執着があったのだろうか。それともただ短気だったのだろうか。我が家ではあり得なかったことである。

執着もなにもない。母があるのは父への執着、父があるのは母への執着、子供は副産物、といった人達だった。子供を結婚の道具にしないでほしいものである。今となっては如何でも良いことだ。

更にスライドしていく

《美味しいカヌレの焼き方♡初心者でも簡単☆》

カヌレか、ラム入りの美味しいカヌレが食べたくなってくる。知り合いが焼き時間を間違え炭を作ったこともある思い出深いものである。

あのとき思ったのは料理で炭ができる事はほんとうにあるのだということだ。炭は精製できてしまうらしい。

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