想い出とランキングと(3) [表と裏と]

ー   ー

「佐山、ストロングもう一本入れとけ」

「飲みすぎにならないか」

「自分は明日休みだ。有給、年末調整というあれだ」

「お、俺は普通の休みだな。丁度良かったな」

「寝落ちしてもいいが明日までこき使うからな」

「予定ないし全然構わないんだよな」

「めげないお前もな」

「良いだろ、酒は」

そう言いながらストロングと他にサワーやらなんやら色々と籠に入れていく佐山。

「お前も人のこと言えないだろおい」

「半分出すから良いだろ」

「いや、金は構わないが飲みすぎだろ」

「ほぼざるだから飲みすぎぐらいが丁度いいんだよ」

「嗚呼、、、そういえばそうだったわ」

「、、、、お前も中々にだろ」

自分の籠にはビール数本とストロング、サワー、それに次いでワインボトルが二本、そして煮卵と鮭とば等の酒のお供が入っている。確かに人のことは言えない内容だ。

「お互い何も言えんだろう」

「少なくとも王子の見た目した豪酒なのはわかるわ」

「黙れ佐山俺は王子なんぞ認めん」

「諦めろ諦めろ、今更もうランキングは覆らないんだから」

「煩いぞランキング二位の佐山悠平」

「一位じゃねぇし」

「というかお前も去年そんな高くなかっただろ何があった」

「本当にそれは俺が聞きたい」

「顔か、、」

「俺は因みにそっちも二位だった。これは変わらなかったなぁ」

「、、、要するに狙われてる一位と二位だったと」

「そうだなぁ」

「あの会社大丈夫か」

「まあ、、、俺等の業績もあるでしょ」

「あるか」

「あるだろ」

「たしかしこけし」

「おい、キャラ崩壊激しいぞお前」

「おいおい佐山、家に帰ったらこれなのを忘れるな」

「会社でそれだったらある意味やばいだろ」

「当たり前だ阿呆」

「ひでぇ」

「王に逆らうからだ」

「そういうときだけ使うなよずるいだろ」

「次席は黙れ黙れ」

「うっわ本当になんでお前一位なの」

「それは自分が一番知りたい」

本当にな、、、本当に知りたい。

「会社だとあれだけどプライベートは適当だもんなぁお前」

「人間らしいと言え」

「上手く利点にしようとするな」

「社会人とはそういうものだろ」

「それは言っちゃいけない」

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