とにかく、テンポ優先、描写は生き生きとした会話メインでどんどん進んでいきます。
主人公は前前世の転生からなにやら曰く付き、結局のところ神様に諭され、目覚めたら母親のおなかの中という展開です。
人間として生まれてくるけど、本当は特別なフェアリー!?
生まれる前から言葉を理解し、妖精たちから魔法を学び、まさに無敵状態の主人公が、縦横無尽に飛び回り大活躍するコミカル要素たっぷりなメルヘンファンタジーです。
とにかく、難しいことは考えず、頭を空っぽにして没入するしかない!
そんな作品に仕上がっています。何しろ、転生時に神から言われた言葉が「岩とびペンギンみたいに一生懸命生きろ」ですからね。
是非とも一読してみてください!
そんなに急いでどこ行くの!?
って聞きたくなるくらい、生き急いでいる主人公!
生まれ落ちてすぐに言葉を話し
初乳の重要さを理解してゴクゴク飲む様はすでに大物の予感が漂います。
妖精の加護やら何やら、生まれるにあたって潤沢な特典を持った主人公は、転生前に神様から告げられた「岩とびペンギンみたいに一生懸命生きるんだよ」の言葉を、母の胎内にいるうちから実行するツワモノです。
映像化すればシュールなギャグになるに違いない、このアップ・テンポ過ぎる異世界転生冒険譚。
彼の心身の成長が楽しみで仕方ありません♪
思春期は?反抗期は来るのか!?それより先にイヤイヤ期か!?
その成長を暖かく見守りましょう!
その昔、カクヨムみたいな小説サイトがほとんどなかったころ。
ぼくはその時代は詳しく知らないのですが、Webページ自体はみたことあります。
本作はなにか、あの当時のWeb小説を思い出させるノリが感じられます。
オリジナルではあるが、二次創作っぽく、流麗な描写や小難しい表現などお呼びでない。シンプルかつ解説過多。古き良きBBSの書き込みのような作風。
ストーリーは、事故で死んだ主人公が女神によって転生させられるのだが、転生先の母親の胎内ですでに意識があり、魔法のトレーニングを始める。そして、その段階ですでに妖精さんとお友達。
そのおかげで、生まれた瞬間から言葉は喋るし、立ち上がる。そして、多人数を相手にして、妖精さんとともに無双バトルを開始してしまう。
そして、生まれた翌日にはギルドに行って、冒険者登録、そしてダンジョンに潜る。
凄い。凄すぎる。〇万石饅頭。
絵面を想像していたたげると分かると思うんですが、昨日生まれた赤ちゃんがダンジョンへ潜るって、強さもここまでいくと、シュール過ぎて笑えるほど。しかも変に狙っているわけでもない。
なんか、そういったノリが、肩ひじ張らずに文字を追うだけで、すらすら読める理由かもしれません。
物語を読み始めると「なんだ、テンプレの転生ものか・・・」みたいにがっかりする人もいると思いますが、この物語は転生してからが「一味」違う。なぜなら、って感じのお話です。
この手の物語にしては珍しく、サブキャラになりがちな「妖精」が軸に物語が展開していきます。当然、「妖精」が軸になるのですから、物語がテンプレ展開になるわけないのでして。。。
ということで、この物語は、「テンプレ」好きだけど、「王道」のテンプレに飽きた人向けの「変化球」的な作品です。でも、変化球だから「物語」に「力」がないと思ったら大間違い。ちゃんと、ばっちし、面白いので「是非」読んでみてくださいね!