ええ?! 異世界に転生したら訓練されたりダンジョンで闘わされたり「妖精使いアルヴィン」って二つ名がついたりしたけど、ぼくに何させようとしてるの? ~生まれて7日間で英雄になった、ぼくの受難~
第33話 時間稼ぎ《かせぎ》の会話と光の洪水《こうずい》
第33話 時間稼ぎ《かせぎ》の会話と光の洪水《こうずい》
「実は初めてじゃないんです。似たような人に会うの」ぼくは真面目なふりをして英雄狩りと話を始める。
チラリと穴の方を見ると、オオムラサキの羽を持ったフェアリーを先頭にフェアリーたちがぞろぞろとしゃべらず羽は広げているが羽ばたかずにスーと20メートル先の結界の内側に行き、結界に電撃を放ち始めた。今の時点で、100匹以上のフェアリーを中心とした妖精たちが視界の中にいる。
「なんだ?時間稼ぎは無駄だと言ったはずだが? まあいい、話に付き合ってやる。それより、視線誘導はもうきかないぞ?」英雄狩りが
「学校を卒業した後3年ぐらい正社員をした後最低限の生活費と本代を稼ぐアルバイト生活を15年ぐらい続けたんですけど、いいかげんに心の傷をいやすだけの社会にまったく貢献しない生活を止めようと小説を書く事にしたんです。エンターテインメント的に
「なるほど、私もフードファイターや英雄狩りの使命がなければそうなっていたかもしれないな……。所で、もう小説は書いていないのか?」英雄狩りがぼくに感情移入しているのか、優しい声で言ってくる。
「いいえ。障害者手帳が3級になったころ、病院のOT《オーティ》活動に参加するかB型の作業所に行くかどちらかに行けと役所に言われて、B型の作業所に通っていたんですけど世界的に新型コロナウイルスが流行して在宅勤務で自分にプラスになる事をしろと言われたときに小説をまた書き始めました。書き始めるとスラスラおもしろいのが書けるんです、まあ小説の設計図プロットは書けるようになっていなかったんですけど。それでもほぼ確実に小説の新人賞取れるんじゃないかと思えるものが書けて送って見たんですけど、『キャラクターが縦横無尽に動き回る様子が楽しいファンタジー作品』と言う評価はもらえたんですけど一次選考にも引っかからなかったんです。どうやら描写が少なすぎてイメージがしにくいのと構成、小説としての組立が悪いらしくて、取りあえずわかる描写を追加して他の所にも送ったんですけど、最初に送った所よりも評価が悪かったんです。それで2回、合計で3回締め切りに間に合わせようと送って、もうダメかも?と思って締め切りは完成した時に締め切りの所に送ろうと決めて、描写を追加して最後の方に敵を追加したんです……。あれ? 小説の内容が思い出せない! 記憶がかいざんされてる!」とぼくが、
「またそれか! お前が創造神の分身である可能性は、99パーセントない! この愚か者め!」と英雄狩りがしゃべっている内に、内側で結界破りをしていた妖精たちと結界の外にいた妖精たち合計3500匹以上が競い合うように中には電撃を放ちながら英雄狩りから半径5メートルの半球状に陣取り、それぞれが仲間たちを巻き込みながらブットイ電撃をあらためて放ち始めた。
ぼくとフィリオーネとリリオーネとフロレーテとソフィアお母様は、急いでその攻撃の3メートル外に避難する。
テレビを見る時はテレビから離れてみてね?と、言いたくなるような光景だった。
真空で物音が聞こえない中、妖精たちの放つブットイ電撃がすべてくっつき半径5メートルの光の球のようになっている。
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