第二百合「可愛いは興奮とエラー」

その女の子は、半裸状態地面に座っていた。

「あっ、え、えっと……」

私は言葉が出なかった。なぜなら――

とっても小さくて可愛いから!!

私が近づくと、「シャー!!!」と言いながら後ずさる。

その様子を見て、私は更に興奮してしまった。

だが、ここで女の子を怖がらしてはいけない。

私は自己紹介をすることにした。

「えっと、私は蓮華れんげ……」

すると、女の子はゆっくりと頷いた。

「……にゃー」

と、女の子そんな声を発した。

なんてこんなにも可愛いのだろう。

「えっと、もしかして……喋れない?」

女の子は少し恥ずかしそうに頷いた。

私の中で、何かに目覚める音がした。

触りたい!そう思って手を伸ばそうとしたが、まだダメと心に言った。

「私の言葉は分かるの?」

「にゃ……」

女の子はうなずいた。何とかなんちゃって会話は出来る事が分かった。

だが、ずっとココに座らして置くのもいけない。

誰かに見られたら、人体実験されるかもしれない。

そんな事になったら……

「アリかもしれない!」

裸で実験台に固定されている姿を想像してしまった。

私は勢いよく頭を横に振った。

「ご、ごめんね。今のは……」

「今のは、脳にちょっとしたエラーが発生したんだよ。」

そう言い、勢いよく頭を地面に叩きつけた。

「にゃーにゃー」

女の子は私の頭を優しく撫でた。

その手は小さくて、柔らかて、優しくて、何もかも包み込んでゆく。

「あ、ああ……」

「なんだろう、とても温かい。」

もう一度、もう一度して欲しい。

「もう一度…してくれる?」

女の子は少し困った顔をしたが、笑顔で頷いた。

「にゃぁ……」

と鳴きながら、私に近付いて来る。

顔と顔が接触しそうな距離まで近づき、頭を撫でる。

何故か顔がとても熱い。それにドキドキしている。

でも、心はさっきより温かく、優しい。

どうしてこんな感覚がするのだろう?

撫でられた事が無かったからなのだろうか?

「思い出した……」

でも、そんな事は今の私にはどうでもいいこと。

と、その時だった。後方から足音が聞こえた。

今の様子を言うと……半裸状態の女の子の猫?と……

「あれ?あっ……」

私は抱きついていた。その、女の子に。

「ご、ごめん。何も考えていなかった……」

「にゃにゃ」

別にいいよと言っている気がした。

「そうだ!早く移動しないと!」

「にゃ!」

そうして、背後の人にバレないように移動した。

だが、公園の中にいることには変わりない。

いつ見つかってしまうかも知れない。

なので、私はこの子を送り届けることにした。

「えっと、このままじゃアレだから。私が家に送り届けるよ。」

そう言うと、強く首を横に振った。

「にゃにゃー……」

泣きそうな顔で私を見つめる。

もう、可愛いとしか言葉が出ない。

「もしかして……家に帰りたくない?」

「にゃっ!」

少し怒っているのだろうか。目を細めている。

「そ、そっか。ど、どうしよう?」

「私の家で良ければ……」

と、小さい声を零した。

すると、女の子は強く頷き、服の裾を引っ張る。

さっきまでの表情は消え、「私を連れてって……」

と言っているような表情だった。

私は決心し、おもむろに服を脱ぐ。

その行動に女の子は驚きながらも手で顔を隠している。

私は脱いだ服を女の子に渡す。

だが、渡そうとする。なので私は、

「半裸の女の子を公道に連れ出すのは可哀想だから」

と言うと渋々と着る。

とても純粋じゅんすいな子で、不十分が見当たらない。

そんな子の目の前で、私は服を脱いでいる。

そう思うと、申し訳ない気持ちになる一方、

顔には出ていないが、内心とても興奮している自分がいる。

最低限の服を脱ぎ、その女の子に着させた。

少し困っているが、これは仕方ないこと。

そう!私が変態になればいいこと。

そうすれば、女の子の純粋さは守られるのだから。

そして、私は女の子をお姫様抱っこをして、公園を飛び出すのだった。


♥♥

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