試験会場

アン達は無事マジックソードアカデミーの門の前に着いた。


学園の前は、受験生やその親、馬車で来ている人もいたため、いろんな人で溢れていた。


アンが学園に入ったのはこれが初めてだった。


この時アンは、学園を見たかったが人が多すぎて、おばあちゃんについて行くので精一杯だったため見る事が出来なかった。


アン達は校内の入り口に行くと、バリアスが立って待っていた。

すると、バリアスが話しかけて来た。

「ミッチェル様。学園長から話は聞かれていると思いますがここからは私、バリアスが学園長室までお連れいたします」


そう言ってバリアスの案内で学園長室まで向かった。


アン達が校内に入るとガラッとしていた。

混雑していたのは、校舎の前らへんだけだったようだ。


アンは『なんであんなに人が多いの?』と思いながらおばあちゃんについて行った。

バリアスはある部屋で止まると、その部屋の扉をノックして、


「学園長。お連れしました」


と言うと「ちよっと待って」と言う声が聞こえた。

するとすぐに、ドアが開きリリアが出て来た。

リリアとアンが会うのは久しぶりだった。


「あら、アンちゃん!随分と大きくなったわね」


リリアはそう言いながらアンの頭を撫でた。

アンは少し嬉しくなった。


「久しぶりだね、リリアおばさん!私、リリアおばさんが学園長してること知らなかったよ」

「そりゃあ、聞かれなかったからね」


とアン達は少し会話するとリリアが『さあ、中に入って』と言って、バリアス以外の3人は中に入った。

中に入るとリリアは、机の上に置いてあった数枚の紙を持って来て、


「サラにはこれにサインをして欲しいの」


と言ってアンのおばあちゃんに数枚の紙を渡した。

おばあちゃんはサラサラと紙に書いてある文を読んで、サインをした。


「これでいい?」

「ええ、ありがとう。サインがないとアンちゃん受験できないからね」


それを聞いてアンは『そんな重要なやつを今⁉︎』と思うと同時に、と思っていた。


「入口混んでたでしょ。受験の受付場所あそこだからね。色々とセキュリティ問題とかなんとかあるから、大変なのよね。」


リリアはそう言いながら、数枚の紙をまとめた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私はスローライフを送りたい 古味矢川 侑 @KomiyagawaYu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ