大変な試験前

朝食を済ませると、すぐにおばあちゃんオリジナルのテストが始まった。


この日は、庭に出て魔法や剣を使って行なった。

アンは普段使わないような魔法を使ったので、家が半分壊れそうになったり、天気を変えそうになったり、家の裏の森が火の山になるところだったりと色々あったがなんとか、その日のおばあちゃんオリジナルテストは終わった。


次の日は、一日家で基礎学などのテストだった。国語や数学、社会、語学、物理や生態だけではなく、魔法の薬や道具の筆記で答えるおばあちゃんオリジナルテストだった。


そうしてあっという間に、三日目になった。


その日は、いつもより二時間早く起きた。


「アン、起きな。準備しないと入試受けれないよ」


おばあちゃんにそう言われアンは唸りながら、体を起こした。


朝の準備を済ませ、試験の行く準備をした。準備といってもアンの場合は、筆記試験用の筆記用具だけだった。


そうして準備を終えアン達は日が昇り始めた頃、家を出た。


アンが町に出るのは数ヶ月ぶりだった。

町から出るのは数年ぶりだった。

おばあちゃんは学園に行く道中など色々知っているがアンは、試験を受ける学園名が「マジックソードアカデミー」ということと、リリアが学園長をしていることをおばあちゃんから聞いただけで場所や行き方、どんな学園なのかなどは、何一つ知らなかった。


アンはどうしても学園までどれぐらいかかるのか気になったので、訊いてみることにした。


「ねぇおばあちゃん。学園までどれぐらいかかるの?」

「そうだね。30分ぐらいかねぇ。

まあ、道順をよく覚えておくんだよ。そうじゃないと帰れなくなるからね」

「うん」


アンは試験前にも関わらず、初めて通る道を一生懸命覚えようと、目線を町のあちこちに飛ばしながらおばあちゃんについて行った。


するとアン達が町の裏通りに入りかけた時、おばあちゃんはアンの方を振り返り真剣な顔で、


「アン。ここからは何があってもおばあちゃんから離れないこと。

そしてどうしても離れてしまった場合は、その場から動かずに魔法で、おばあちゃんかリリアに連絡すること。

そして、おばあちゃんがいいよって言わない限り学園に着くまで、連絡意外に魔法を使ってはいけないよ。わかったかい。何があってもこの3は守るんだよ」


とアンにそう言った。アンは


「わかった」


と言うと道に戻り裏通りに入って行った。

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