可愛い女の子と大人のごっこ遊び。そのに

「や、やめてくれ麻衣まい、頼むからそれ以上は……!!」


 俺は必死で哀願した。これ以上先に進んじゃ駄目だ。

 気持ちが伴わない関係なんていけないよ。


 据え膳食わぬは男の恥と思ったが、これから仮に麻衣から高校ではない大人の卒業証書を授与されたとしても俺は絶対に後悔してしまうだろう……。


 俺の服に手を掛けようする麻衣に激しく身をよじって抵抗するが、

 先ほど階段から転げ落ちた影響なのか思うように手足に力が入らない。


「くそっ、こんな時に限って!!」


 俺は自分の役に立たない身体を呪ってしまう。身体が自由にならない悔しさで思わず涙がにじんでくる。

 麻衣の執拗な攻撃を必死に身体をよじりながらかろうじて防く。

 本当に好きな人に捧げようと十七年間大切に守り通してきた漢の勲章。

 涙と汗と男汁おとこじるでテカテカに磨き上げられた俺の勲章がまさに風前の灯火だった……。


「おらあっれい、やめろと言われても今では遅すぎた!! ってドリフの全員集合のコントでも秀樹が言ってるわい、だからジタバタするな!!」


「麻衣っ!! 加トちゃんみたいにちょっとだけよ♡とか言えるかぁ!!」


「阿呆っ!! そこでコントの返しは、激しい恋の風に巻き込まれたら西郷さんじゃい、お約束を覚えとらんのか、ワレは!!」


 俺の親父、野獣院達也やじゅういんたつやからの歪んだ影響で、ともだち◯こはおろかドリフターズのコントにまで詳しくなっている俺と麻衣。

 当時の学校でこのコントのことを言っても他の友達にはちんぷんかんぷんだったな。そんな昔のことを麻衣はまだ覚えていたのか……。


 そんな俺のギャグ返しに一瞬、麻衣の動きが鈍った気がした。

 だけどそれは気のせいかもしれない、俺が予想外の抵抗をするから驚いて手こずっただけなのかも!?


「……零、何やワレぇ!! もう濡れ濡れかあ!? 服に染みが出来てるでぇ」


 お、おわあああっ!! もしかして俺は粗相そそうをしちゃったのぉ!?

 俺の、いつの間に漏らしていたんだぁ、まさに一生の不覚だ。

 コレがもし本番だったら、この子誰の子? が大映ドラマでリメイク決定だった。


 んっ、服に染みが出来てるって麻衣は何で分かるんだ!?

 俺はまだ服を一枚も脱がされてないのに……。


 驚きのあまり押さえていた腕の力が緩んでしまった。

 俺は確認しようとして不自由な上半身を起こした。


「なっ……!?」


「引っ掛かったな、このど阿呆が……」


 俺の着衣にはどこにも乱れはない、だ、だまされたのか……。


「ひ、卑怯だぞ麻衣!! 俺を騙したな」


「零、ココの違いや、ワレは昔から単細胞だったからのう、かくれんぼでも延々と鬼の役をやってたもんな……」


 麻衣が自分のこめかみに人差し指をあてながら俺を嘲笑あざわらう。


 俺は身体の前の防御が完全にノーガード、がら空きになったことに気が付いた。


「うおらあああっ、これからご本尊をおかませてもらうで零!!」


「い、嫌あっ!!」


 ジャッ!!


 軽快な金属音を立てて俺の上着のジッパーが完全に降ろされた……。


 新鮮な外気に当てられた俺の上半身、麻衣の言ったことは当たっている。

 可愛い女子高生の手で首筋を散々こねくられ弄ばれてしまったんだ。

 たとえ随喜ずいきの涙を流していても、誰も俺を責められないだろう。


「お、おふううっ!?」


「何やねんワレ、男のくせにもう臨戦態勢で、乳首がの狸さん状態やんけ、おっ、狸さんと言えばいいこと思いついたでぇ、よっしゃ零、昔なじみのよしみでこれから特別サービスしたるわ……」


 げ、げんこつ山の狸さんの特別サービスって一体何なのぉ!?


「フンフフフフン♫ おっぱい飲んでぇ♫」


 麻衣が突然、鼻歌を歌いながら俺の身体を押さえるように体勢を変えた。

 そして俺の胸の辺りに再度馬乗りになった、もう少し下だったらヤバいところだったぞ、ニアミスしちゃいそうな位置だから。


 おわっ!! 俺のシャツ越しに触れるこの柔らかな布の感触はもしかして!?


 これはショートパンツではないっ!!


 布越しに感じるこのしっとりとした温もりは!!


 こ、これは間違いなく生のおぱんつなのか!?

 麻衣はいつの間にか布団の中でショートパンツを脱いでいたんだ。


 俺は全身の血液が興奮で逆流するのを感じた、このままではマズい。

 完全に麻衣のワンサイドゲームだ、俺はノックアウト負けにまっしぐらか!?

 最悪なことに今日は厚手のトランクスではなくキングオブ童貞の正装、そうだ、俺は期せずして白い薄手のブリーフ、ノーマルパンツの最小装備しかしていないんだ。


 か、完全に即死しちゃうよぉ……。


 ぎしっ!!


「……ああっ、ぐにぐにと身体が動かすから位置が定まらん!!」


 俺からはよく見えないが麻衣が身体を動かす度にベットが激しくきしんだ。

 むにゅむにゅとした麻衣の感触が動きに合わせて身体に伝わってくる。

 あああっ、このまま先に進んだら合体ロボガッ◯ーンになっちゃうよ!!

 猛と舞ならぬ零と麻衣の合体技だ、ダダッダ〜ン♬ 状態が炸裂する前になんとか阻止しなければならない……。


「じゅ、準備は、イイか、零?」


 あれっ、麻衣の様子が変わったぞ!? 粗暴そぼうな口調はそのままだが語尾がなんだかおかしい。彼女の身体の動きが俺にダイレクトに伝わってくる。ぶるぶると小刻みに震えているんだ。


 麻衣が俺から身体を離し中腰の姿勢になった。及び腰とはまさにこのことだ。

 先程までの勝ち誇った表情はいつの間にか消えていた。


 いまがチャンスだ!! いちかばちか相打ち覚悟でやってみるか。


「ま、麻衣!!」


「きゃっ!! いきなり、な、何てことするの零……」


 ここからは俺の攻撃ターンにさせて貰うぞ、麻衣!!



 形勢逆転の次回に続くっ!!





 ☆☆☆お礼・お願い☆☆☆



 ここまで読んで頂き誠にありがとうございました!!


「続きが読みたい!」


「零ちんの逆襲は何をしちゃうの?」


従兄弟いとこよりも二人の幼馴染成分を早く注入して!!」


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