幼馴染の個人レッスン 四限半目
「はいっ!!
俺は手渡されたメニュー表のトップに書かれた単語パワーワードに一瞬で目が釘付けにされてしまった。
「……お、おっぱい
何というパワーワードだ!! 俺は茜を侮っていたのかもしれない……。
ポンコツ可愛いなんて言って申し訳ありませんでしたぁ!! 的確にキングオブ童貞な俺のツボを突いてくるなんて茜ちゃん鋭すぎるぅ。
「ふふっ
「ええっ、俺はそんなド変態なことを言ってた覚えはないんだけど!?」
「零ちんも茜もまだちっちゃな頃の話だよ、だからセーフだよね!!」
茜に言われるまでそんなことはすっかり忘れていた。俺が五歳の頃の話だ。
その当時、ハチャメチャな幼稚園児が主人公のアニメが流行っていて、意味も分からずその真似していたんだ……。
幼稚園の保母さんのスカートに潜り込んで、おぱんちゅをクンカクンカしたり年上のおねいさんと見ればおっぱい枕をせがんだり、結構やりたい放題だったんだ。
そんな蛮行は可愛い幼稚園児だったから許されたのだろう。同じことを現在の俺がしたら確実におまわりさんのお縄を頂戴しちゃうだろう。
「茜、お前は良く覚えているな、俺の幼稚園時代の黒歴史を……」
「今だから言えるけど、その件で零のお父さんは私の母親に相談していたそうよ」
ええっ!? 俺の親父が相談をしていたなんて、 俺はそんなこと全然聞いていないぞ。
「どうして親父はそんな恥ずかしいことをしたんだ……」
自分が一番悪いのに、今更ながら恥ずかしさと怒りの感情が込みあげてくる。
「零ちんのお父さんを責めないで、当時の零の行動に戸惑っていたみたいだから……」
俺は母親の顔を知らない、正確には写真で知っているが、母親は赤ん坊の俺を産んだ後、すぐに亡くなったそうだ。
その後、男手一つで育てられた、親父は忙しい仕事の傍ら、俺を育ててくれたんだ、茜の母親とは同じ会社で家も社宅時代から隣同士、何かと子育ての相談をしていたんだろう……。
俺のおっぱい枕への強いこだわりも、今なら思い当たる節がある、
母親のいない寂しさを俺はおっぱいに投影していたのかもしれない。
「……親父」
次の瞬間、頬に暖かな感触を感じて驚いてしまった。
茜が俺の頬を両方の掌で包んでくれていた……。
吐息が俺に掛かる至近距離だ。
「私、零のこと慰めてあげたかったんだよ。だけど年上のお姉さんみたいに
おっきなおっぱいはその頃の茜にはなかったから……」
慈しみに溢れた表情で真っ直ぐこちらに視線を合わせる茜、彼女の大きな瞳の中に驚いた俺の表情が映った。
茜はそのまま身体全体で俺をやさしく抱きしめてくれた。体操服の柔らかい布地を感じながら、二つの丘に顔を
「どう? 茜のおっぱい枕、気に入って貰えると嬉しいな♡」
頬に感じる体操服のゼッケンの縫い目がくすぐったく感じる。まるで水に濡れた子犬のように激しく顔を左右に振ってしまう。
俺はいっぱい甘えてしまった。
「零ちん、そんなに激しく顔を動かしたら茜のおっぱいが壊れちゃうよぉ……」
そんな茜の声が耳に届かないくらい、俺はおっぱいを顔全体で堪能してしまった。
このたわわな感触は何に例えたら良いだろう、手のひらで揉むのも気持ちいいが顔で感じるおっぱいは感触だけでなく、茜の女子高生特有の甘い香りが鼻腔に心地いい。
「駄目っ!! おっぱいの枕なんだからじっとしてなきゃ休憩にならないよぉ」
茜に髪の毛ごと両手で頭を押さえつけられて、俺はやっと我に返ることが出来た。
眠るなんて無理だよ!! 心臓が俺史上最高の
「茜、無理なこと言うなよ。俺だって健康な男子高校生なんだぜ。
いくら幼馴染みのお前でも、こんな柔らかなおっぱいに包まれたら色々な問題が起きちゃうだろ……」
「色々な問題って何? 茜、お子ちゃまだから分かんなーい!!」
「あ、茜っ、俺をからかって楽しんでるんだろ!? そうだ!! さっき言っていたお前の好きな男とこんなことはやればいいじゃないか。どうせ俺はただの幼馴染みなんだから……」
プライドを傷付けられた俺は言わなくても良いことをまた茜に投げかけてしまった。こんな千載一遇のチャンスなのに馬鹿なのか俺は? こんなことは二度とないかもしれないのに。
俺の投げかけた言葉に茜は微妙な表情を浮かべた。
「……そうだね、零の気持ちも知らずに、からかってごめんなさい。」
意中の男の話をすると茜は、先程も同じ表情を浮かべたな。一体どうしてなんだろう?
「お願いがあるの、茜が二人羽織の個人レッスンをやるお返しを零ちんからして貰ってもいいかな?」
個人レッスンのお返しって一体何なんだ!? お金か物か……。
「茜と恋人の予行練習をして欲しいの……」
次回に続く。
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