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後日のこと。
「いらっしゃいませ、総統閣下。本日のご注文は、いかが致しましょう」
なにやら黒のフォーマル姿。このファーストフード店(=先日、総統閣下とサリーが食事した店)では、なおさら浮いて見える初老の男性が、同じく浮いた『なり』の人、すなわち総統閣下の着くテーブルにやって来ました。
「うむ、では2連3段バーガーと、メルルーサフライと、ドリアンシェイクを1つずつ貰おうか」
テーブルに貼られたメニューの中から、それらを総統閣下が選びました。
「かしこまりました」
丁寧に一礼。その初老の男性が、さっそく奥のカウンターへと向かいます。
はて、これは一体どういう訳でしょうか。
また、さらにその後のこと。
ファーストフード店を出てから、まもなく総統閣下が、やはり先日サリーと立ち寄ったコンビニに入れば…
「いらっしゃいませ、総統閣下。ご機嫌麗しゅうございます」
これまたフォーマル姿。なれど、こちとら若き美女が、同じく一礼と共に総統閣下を迎えました。
「うむ、きょうも美しいね、君は」
「もったいないお言葉。では、マントをお預かり致します」
「よろしく頼むよ」
実は、あれから総統閣下は、先のファーストフード店や当コンビニを始め、幾つかの店の中に、自身専属の執事を雇って置くようにしたんです。例の財力を発揮して。
ええ、セルフサービスにせよマントの件にせよ彼は、自分が店のルールに合わせるのではなく、向こうに合わせさせてしまった訳です。
さすがは総統閣下…とかで、済ませちゃっていいんでしょうかね。これは。
う〜ん…
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