1-9-9

 とりあえず『朱雀』ってやつはどこにいる。

「目の前に誰かがいるな。悪いが一撃で殺させてもらうか。グッズ、オープン!『スコープ』調整をしてっとじゃあ苦しまずに殺してやる。死ね!」 

 バンッ!

 俺の愛用ライフルから出た弾丸が目の前の奴に向けて発射された。

 後少しで当たるという場所で消えた。

 ヒュンッ

 俺に向けえてナイフが投げられた。

「ちっ。明らかに不意を突いたつもりだったんだがな」

「いやね。お兄さん惜しかったよ。でも、私には丸見えなんだよね」

「名前を聞こうか?」

「私は、コードネーム『朱雀』。お兄さんあれでしょ?あのなんだっけ『あカメラ』だっけ?それの副リーダーの『ドミレ』。そうでしょ?」

「まさか俺らの情報が洩れていたとはな」

「うん。何でも知ってるよ?弱点も何もかも。ねぇ遊ぼ?お兄さん」

 そして、俺と朱雀の遊戯〈ゲーム〉という名の戦いが始まった。


                      ★☆★


「あすみ、急ぐよ、さっさと玄武を見つけないといけないんだから」

 しかし、あすみからの返事がしない。振り向くとあすみはいなかったが知らない男が立っていた。

「ねぇあんた誰?あすみはどこ?」

 男は、何も言わずに指を指した。指した方向にはあすみが倒れていた。

「雇い主の命令だから殺してはいないさ。それよりここで帰るつもりはないか?仕事は増やしたくないんだ」

「もちろん嫌よ。どうせ、あんたが『玄武』でしょ?さっさと死んでもらうわ」

「やれるものならやってみろ」

 私は、直剣を、玄武はナイフを取り出し向き合いあった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る