皇帝と悪魔の対話 その3

 なるほど、塩を確保する重要性は分かったと。

 しかしこれは高率な課税は難しいのではないか、と。

 いやはや、そこにお気づきになる陛下は、英邁でいらっしゃる。

 もちろん、塩は民の生活に必要な物ゆえ、高くてもみな、我慢して買うでしょうが(それで富豪になった権力者は数知れず)、高すぎれば民の反感を買うでしょうし、海岸線であれば効率が悪くても塩は生産できる事実を鑑みれば、それらと価格で負けるような値段で売れば、だれも正規品を買わなくなります。

 ほどほどの価格の品を安定供給する必要がありましょうな。

 ほかになにか良い税の掛け方はないかと……?

 よいでしょう、まずは叛乱を丹念に鎮圧することが必要ですが、それが一段落したのちできることをいくつかお答えしましょう。


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