第31話 王子の加護

――王宮


「ではこれから契約を結ぶ。準備は良いか?」


「は、はい!大丈夫です!」


 王宮の控え室。そこには今、僕とシルフィア、そしてフィリエルとルクス王子がいる。


 ルクス王子の加護『ヴェルスヴェージェン』は相互の合意によって絶対順守の契約を結ぶことができる能力の加護だ。


 今回、フィリエルには僕の加護の内容を話す代わりに、その内容を絶対に他言しせず秘密にする、それを加護の力で契約することになっている。


「では事前に注意事項を述べておくが、他言してはならない内容はリュークの加護だけではない。俺の加護についても同様だ」


 そう言ってフィリエルに注意事項を伝えていくルクス王子。すると、横よりシルフィアから「ねえ」と小声で話かけられる。


「どうして王子の加護も内緒なの?あの人の加護って有名だよね」


「…表向きは、そうだね」


「うん?…ああ、もしかして、他にも内緒にしている事があるってこと?」


「それは、言えない」


「ふーん、やっぱりそうなんだ」


 と、したり顔をするシルフィア。実際、その推測は当たっている。


 ルクス王子の加護は絶対順守の契約を結ばせること。しかし、それはあくまで本当の効果を得るにあたって付随している副次的な効果に過ぎない。


 ヴェルスヴェージェンの能力、その本質とは…僕も詳しくは知らない。


 ただルクス王子の超人的な剣のスキルや魔族さえ斃してしまう膂力などを考えると、加護を通じて特殊な力を得ているのは確実だろう。


 どのような代償を払っているかは知らないが、それだけの力があるからこそ一国の王子が大した護衛もなしに諸国を漫遊したり、前線に立って魔族との戦闘に参加できているのだろうな。


 そんな僕らの内緒話を無視して、ルクス王子は続ける。


「この加護は合意によって成立する。だから俺だけでなく、君の合意も必要だ」


「あ、あの、一つよろしいでしょうか?」


「なんだ?」


「もしも後になって止めたくなったら、この加護を無効にはできるのでしょうか?」


「ああ、これはあくまで合意に基づく契約だからな。だいたい1年と28日スパンで、合意を止めるかどうか決めることができる。特に問題なければそのまま契約は継続。止めたくなったらその時点で拒否の意思を示すことで合意を破棄することも可能だ」


「あ、そう…なんですね」


 要するに1年と28日以内では一方的な合意を破棄できないということだろう。


 流石に一年以内に魔族を大陸から駆逐することは難しいだろうが、それだけあれば大陸南部の戦況を有利な方向に持っていくことはできるだろう。


「もし契約を破棄したくなったら、期間終了まで待つが良い。その時は契約内容に関する記憶だけ消させてもらう」


 ひそひそとシルフィアから話しかけられる。


「ねえ、リューク?そんな事できるの?」


「え?まあ、これはたぶん、騎士団員の能力だろうな」


 確か団員に記憶を操作できる奴がいたし。そいつに消させる予定なのだろう。


「ふーん、私は聞いてなかったな」


「あの時は時間が無かったからね。説明を省いたんでしょ?」


「ふーん、合意さえあれば契約に不備があっても結べる…冷静に考えるとあの人の加護ってかなり強力よね?」


 それはそう。条件さえ揃えば期間限定とはいえ相手の行動を完全に支配できるわけだし。もっとも、その条件が達成困難だからこそ、それだけ強力な能力を得ているとも言えるのだが。


 おそらくだが、ルクス王子の加護の条件を達成させるためには、薬や魔法による精神支配などによる合意は無効扱いされるのだろう。


 あくまで相手が自発的に動いた合意、でないとこれほどまでに強力な能力は発揮できないはずだ。


 加護は、発動条件が厳しいほど、強い効果を発揮する。


 なるほど、僕の加護が強力な理由がよくわかるよ。


「ふむ、諸注意はこんなところかな?では合意を結ぶ――別室に移動するぞ」


「え?ここではやらないのですね」


「ああ、情報漏洩対策として、あらゆる防御魔法を展開している空間でないと加護による契約は結べないんだ」


 ここまで話しておいて今更な気もするが、そういうルールなのでこればかりは仕方ないだろう。


「俺もわざわざ移動するのは面倒なんだけどな、こればかりは決まりだから仕方ない。王族が自分からルールを破るわけにもいかないしな。ではフィリエル殿、案内しよう。こちらだ」


「そうなのですね…ではリューク様、行ってまいります」


「すぐ戻る。お前らはそれまで待ってろ」


 そう言って控え室から出ていくルクスとフィリエル。控え室には僕とシルフィアだけが残される。


 さて、どうしよう?


「ふふーん♪」


 僕の隣で呑気に鼻歌を奏でるシルフィア。こちとら昨夜の件以降、股間の剣のことで悩んでいるというのに。もしかして自分が話したこと、もう忘れてしまったのだろうか?


「な、なあシルフィア」


「うん?なに?」


 この機嫌の良さそうな顔。これはひょっとして、本当に忘れているかもしれない。まいったなあ。だとすると自分からあの話をしないといけないってことじゃないか。


 なんだか気が咎める。しかし、話さないわけにはいかないだろう。


「き、昨日の晩の話なんだけど…」


「ふふ…あの夜は激しかったね、リューク」


 となんだか甘い思い出にでも浸るかのように、頬をピンクに染めて嬉しそうな顔をするシルフィア。


「う、うん。そうだね。あの時のシルフィア、すごく可愛かったよ」


「ありがと。リュークも…カッコ良かったよ💓」


 シルフィアはそっと僕の横に近づき、僕の耳元で囁いた。ふぅと彼女の甘い吐息が耳にかかり、ゾクゾクっと背筋に甘い痺れが走る。


 くぅ、シルフィア、可愛い。…いや、違う、そうじゃない。


「うん?どうしたの?もしかして私、なにか悪いことしちゃった?」


 二人っきりだからなのか、甘えるように僕の腕に自分の腕を絡ませてくるシルフィア。彼女がそっと僕の腕を抱きしめると、彼女の柔らかい胸の感触に肘が包まれて、その快楽に体が反応してどくどくと血流が激しさを増してくる。


 …いや、ダメだ。なにシルフィアの可愛さに興奮してんだ、僕は?そうじゃないだろ。今は違うだろ。


「その、昨夜、言ったじゃないか?」


「うん?リュークにさんざんお仕置きされて、ごめんなさいって許しを乞うた話?」


「いや、違う…あの時は激しくしてごめんね」


「ううん、いいんだよ。あの時のリューク、凄かったね💓」


 そ、そうだっけ?僕、そんな感じだった?自分じゃ気づきにくいな。


「その後の、全部が終わった後の話なんだけど…」


「?…!…ふふ、それってもしかして…」


 ――リュークが間男より下手だったって話かな?とシルフィアは云う。


 ああ、言ってしまった。わかっていたことなのに、いざ言葉にして聞かされると、なんだか体が重くなる。ずっしりと何かが乗っかってきて、胃に負担がかかるような気分だった。


「もしかしてリューク、気にしてるの?」


「それは…もちろん、気にしてるよ」


 できればこんな事、正直に語りたくはなかった。気にしていないと笑い飛ばせる男になりたいよ。でも話さないわけにはいかないし。


「そっか。ごめんね、リューク」


「シルフィア、どうしてあんな話を…」


「うん?だって私たち、作戦行動中の身だし」


 …うん?なんだか予想外な展開になったな。


「リューク…昨夜も言ったけど、私は別に、好きで抱かれてるわけじゃないんだよ?そこはわかってるよね?」


「う、うん。わかってる」


 抱かれる。その言葉を聞く度にずきずきと脳内が痛み、僕の大好きなシルフィアがあの時、間男に抱かれていた記憶が脳裏に蘇って胸が締め付けられて苦しいのだが、でも大丈夫、耐えられる。僕は極めて冷静にシルフィアと会話ができる…今はまだ。


 それにシルフィアの言っていることは間違ってはいないのだ。むしろ正論だ。別にシルフィアだって好きで抱かれているわけではないのに、僕が感情的になってシルフィアを断罪するのはそれこそお角違いだろう。


 そう、大義がある。人類を守るという大義が、僕の理性をかろうじて守っているのだ。


「あくまで任務達成のため、人類を救うという使命のためにやりたくもないことをやっている――そうだよね?それとも違う?私、間違ったこと言ってる?」


「いや、言ってないよ。シルフィアは正しいと思う。それはわかってるって」


「そうだよね?それならさ、任務中に気付いたことはちゃんと報告して、情報の共有化をはかる、これが大事なことだってこともわかるよね?」


 と、まるで母親が子供に諭すように僕に語りかけるシルフィア。


 いや、あの、え?あの寝取られ報告ってそんな業務連絡的な意味での報告だったの?


「リューク…感じちゃうものは感じちゃうんだから、これは仕方のないことだよ?それともリュークの気持ちに配慮して嘘の報告をするべきだった?で、その虚偽の報告のせいでリュークが任務に集中できなくなって、それが原因で魔族に負けちゃったら、一体誰が責任を取るの?人類が滅んでも責任取れるの?」


 と、僕を詰めるシルフィア。いや、そんな壮大な話してたっけ?


「シルフィア、落ち着いて。別に僕はシルフィアを批判してるわけじゃないよ?ただ、なんでかなあって気になったから聞いただけだよ?」


「…そっか。そうだよね、ごめんねリューク。私、ちょっと興奮してたみたい。リュークは私の味方だもんね。私のこと、批判とかしないよね?」


「はは、当然じゃないか」


 そうだよ、僕はシルフィアの味方なのだ。別にシルフィアを糾弾するつもりはないのだ。ただ…


「じゃあ、なにが聞きたかったのかな?…本当のこと、教えてほしいな」


 シルフィアの目つきがなんだか変わったような気がした。おや?なにか怒らせるようなこと言ったかな?


「…そうだね、正直にいうよ。僕ってさ」


「うん、なに?」


「そんなにエッチ、下手だったかな?」


「うん?」


「いや、てっきりシルフィアには喜んでもらえたかと思ってたんだけど、違ったのかなって思って。もし本当は気持ちよくないのに、僕のためにあえて演技をしてたのかなって思ったら、急に怖くなって。それが知りたかったんだ」


 僕の告白に、目をぱちぱちと瞬かせるシルフィア。そして、


「えっと、うーん、ちょっと冷静に分析してもいいかな?」


 と真面目な顔をして口を閉じるシルフィア。彼女は両目を閉じて、しばらく考えた後、やがて目を開いてシルフィアは話す。


「えっとね、リューク。私、そんなに経験があるわけじゃないの。だからそこまで具体的に上手い下手がわかるわけじゃないよ?その前提で聞いてもらっていいかな?」


「う、うん。わかった。聞くよ」


「いい?なら話すね」


 僕は彼女の言葉に耳を貸す。シルフィアは言う。


「まずね、やっぱり初めての時はあんまり、うん、上手じゃなかった。リュークのことは好きだから一緒になれて幸せな気分にはなれたよ?でも気持ち良さって意味だと、そうだね、こんなものかなって拍子抜けしたぐらいかな?」


「ぐはっ!」


 おっと、予想以上に大きなダメージだ。そ、そうか。そうだよな。だって初めての時、あんまり楽しそうじゃなかったもんね。はは、楽しんでたのは僕だけか。情けないな。


「でもね、だからこそ、リュークの加護を手伝うことにそれほど抵抗がなかったのかもしれないよ。この程度のことなら他の男とやるのも大したことなさそうね、って私、その時思ったもの。そういう意味じゃ、良かったかもね。ケガの功名だよ!」


 と励ますようで、ぜんぜん励ましになってない事を言うシルフィア。…シルフィアは嘘が苦手だからな。フォローもあまり得意ではないのだろ。


「でもね、知ってるリューク?」


「え、なにを?」


 シルフィアはなんだか照れてるような顔をして、僕の耳元にそっと唇を寄せる。


「リュークのアレのサイズってね、そこまで大きくないの。別に小さいってわけでもないけど、巨大っていうほどではないかな?平均を知らないから普通かどうかわからないけど、うん、サイズについてはそこまで特筆することはないよね」


「…………くぅッ」


 いや、いいんだ。別に大きさだけで男の価値が決まるわけじゃないし。他の事でシルフィアに喜んでもらえるように頑張ればいいんだ。それでいいじゃないか。


「でもね…」


 とシルフィアは続ける。もしかしてまだ追い打ちをかけるつもりか?なんか怖いんだけど?


「リュークのアレね、固さだけは凄かったよ」


「え?」


「リュークってね、凄く固いの。入るときは簡単なのにね、いざ入ってくると岩みたいに固くなって、私のことがっつり掴んで離さなくなる。それでね、もう逃げられなくなっちゃうんだよ💓」


 どくん、どくん、シルフィアの言葉に冷めていた心臓が温まり、歓喜の声をあげて鼓動を早める。


「ダメだよリューク、そんなに激しいと私、おかしくなっちゃうよって心の中で悲鳴をあげてもね?リュークの硬いアレががっちりお腹を固定しちゃうせいで逃げられないの。そのせいでね、これ以上気持ちよくなったらおかしくなっちゃうのに、逃げられないからずっと責められて、これ以上ないってぐらい気持ちよくさせられちゃうんだ💓」


「……」


 シルフィアの甘い囁きにごくりと唾を飲み込んでしまう。


「お腹の中から支配されちゃう――そんな感じかな?私がもうダメ、許してくださいってあんなにお願いしたのに、リュークってばこれはお仕置きだからって言って、ぜんぜん許してくれなかったよね?リュークが私を責める度に私、動物みたいによがって喘いで、気持ち良さそうな声出してたよね?…あれ、演技だと思った?」


 ――違うよ、とシルフィアは続ける。


「リュークのアレがね、私を掴んで、ゴリゴリ、ゴリゴリ、ゴリゴリってかき回して、私の中をめちゃくちゃにして、狂わせて、快楽漬けにしてきて…これ以上はダメって頭ではわかってたのに、それでも離してくれないから、逃げられないから、私、悲鳴をあげるしかできなかったんだよ?…助けて、助けてリューク…これ以上やると私おかしくなっちゃうよ💓…あの時の私、そう言ってたよね?」


――それでね、とシルフィアは続けた。


「リュークがさんざん暴れるせいで、私、もう本当にトロトロに蕩けちゃってね、気持ち良すぎてなにがなんだかわからなくなって、それでもリュークに支配されてるって体の中から感じることができてね、それが気持ちよくなっちゃって…もっとして💓もっとして💓、リューク💓リューク💓…リューク様💓、お願い、もっと気持ち良くしてくださいって心から隷属しちゃったの…」


「……そ、そうだったんだ、あの時、そんなふうに……」


「あの夜は凄かった…それは本当だよ。凄すぎて、私はリュークのモノ、リュークに支配されている女なんだってわからせられちゃった」


「シルフィア…それじゃあ…」


「全部、本当のこと。ふふ、あんな恥ずかしい姿、フィリエルに見られちゃったら、もうフィリエルのこといじめられないよね?ふふ、仲良くするしかないよね?ふふ…大丈夫だよ、リューク。エッチが下手ってのはね、あくまで経験者と比較すると上手くないってことだよ?リュークはちゃんと私のこと幸せにしてくれてるよ?それに、すーっごく気持ち良かったよ💓」


「そ、そうなんだ…それなら…」


「――ところで、どうして私が寝取られた後の方が激しかったのかしら?」


 うん?なんの話だろう?


「リュークは優しいから、初めての時は私に気を遣ってたのかな?そういう優しいリュークも好きなんだけど…」


――荒々しいリュークはもっと好きだぞ、とシルフィアは耳元で囁いた。


「え?シルフィア、それって…」


「ねえリューク。…さっき、ローゼンシアとなにを話してたの?」


 ドクン!…うっ…今までずっと甘く囁いていたシルフィア。そんな彼女が突然、冷たい声で耳元で囁くもんだから、心臓が停止したかと思った。


 ふぅ、あぶないあぶない。今一瞬さあ、心臓が停止したかと思った。よし、胸に手をあてて確認しよう…あれ?動いてる?…とくん、とくん…はあ、よかった心臓動いてるわ。


 僕は自分の鼓動を確認してから、改めてシルフィアを見て、言う。


「え?いや、ローゼンシアとは剣の話をして…」


「それだけじゃないよね?…ねえリューク、私は好きで他の男に抱かれるわけじゃないよ?それはリュークも同じ、そうだよね?」


「え、あの、……うん、そうだよ」


「そう、ならもう一度聞くね。ローゼンシアとは何を話してたの?」


 こ、怖いな。同じ質問をされるってなんか恐怖を感じるよね。


「…そ、その、僕の加護の内容を当てられたみたいで…」


「え?そうなの?ふーん、なかなか鋭いね。…で?」


「それで、協力しても良いって言われた、かな」


「…ふーん、協力、ね。…それで?リュークはどうするつもりなの?」


「いや、まだ決めてないけど?ちょっと検討してるところで…」


「あ~、そっか。まだ保留中だったんだ。だから私に本当のことを話してくれなかったんだね?」


「え!あの、いや、その、…そうだよ」


「そっか、そうだよね!こんな大事なこと、よく考えずに話すなんてそっちの方がおかしいもんね!よかった、私、不安だったんだ。もしかしてリューク、浮気をするんじゃないかって!」


「はは、まさか。あり得ないよ」


「そうだよね!」


「は、ははは!」


「あははは!……浮気はダメだよ」


 うん、わかってるよ、わかってるからさ、その冷酷そうな目は止めてよ。心臓に悪いよ。


「そ、それで、シルフィアはどうしたいのかな?」


「…あら?私が決めてもいいの?」


「当然だろ。僕らは一心同体だよ。シルフィア、君が決めてくれ」


「うーん、そうだなあ」


 ふぅ。そうだよ、最初からこうすれば良かったんだ。僕が一人で考えるから事態が変な方向に進むんだ。こうやってシルフィアに相談して、彼女に断ってもらえれば、ローゼンシアとの関係にも思い悩む必要は…


「いいよ、抱いても」


「え、いいの?」


「うん、だって人員が増えることはリュークの助けになるからね」


 とニッコリ、笑みを浮かべるシルフィア。その笑顔がなんだか怖かった。


「これはあくまでお仕事。リュークが本当にエッチしたいのは私だけだもんね?」


 シルフィアはそう僕に言った。


「――……ッ…そうだよ、シルフィア、愛してるよ」


「うん、私も愛してるよ、リューク」


 …もうすぐランバールへの遠征が始まる。この地を奪還して食料問題を解決しなければ、人類は終わるかもしれない。


 そういう事とは無関係に、なんだか僕の寿命が縮んだような気がした。気のせいだと信じたい。

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