34.雪

低気圧の前線の影響で


明日は雪が降るらしい


都心でもホワイトクリスマスになりそうだと


夜のニュースで言っていた


机の上には


赤い包装紙で包まれたプレゼント


君が喜んでくれるといいな


でも、君にプレゼントを渡しに行くのに


雪が降ってたらやっかいだなぁ


ベッドでウトウトしてたら


君からメールが来た


『ねぇ雪降ってるよ』


部屋の窓から外を見ると


しんしんと雪が降っていた


時計の針は12時半を指している


この雪に気付いているのが


僕と君だけならいいな


何か二人だけの秘密を共有しているようで


嬉しいのに


急いでメールを返す


『Merry White X'mas!』

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