第32話聖夜の集い

四方堂明日香の襲来から一晩が過ぎた。

後頭部にふにふにした感触があると思ったらいつの間にか三千院キララが僕の頭をその巨乳におしつけて眠っていた。

僕は白を背中から抱きしめて眠ったのでいつの間にかこのベッドで三人寝ていたことになる。

どうりで狭いはずだ。

まったくいつの間にキララは忍び込んだのだろうか。

これは気をつけねばいけない。

キララは大人びていてスタイルもグラマラスだけど、まだ14歳なんだよな。

さすがにまだてをだせない。五花族のなかには年齢関係なく手をつけるものもいるという。けど、僕はこの社会での成人年齢である16歳未満には手をださないでおこうとおもう。あやの先生もいっていたけど若年での妊娠は体にもよくないといっていたしね。

それに僕には白をはじめあやの先生、涼子さん、みゆきさん、麻季絵さんという大人の美女たちが相手になってくれるのだ。

いくらキララがかわいくてスタイル抜群でも彼女らがいるので言葉は悪いけど性欲は処理してもらえるので、手をださなくてすみそうだ。

ただ、キララと夜の相手はしてもらわないけど、その他のイチャイチャは遠慮なくさせてもらおうと思う。

なので頭をなてなで背中をなでなでする。

キララは眼をさまして僕に頬をすりつける。

むふっお嬢様はかわいいな。二年後が楽しみだ。


僕たちは食堂に向かう。ざっくりとではあるが、麻季絵さんが掃除してくれていた。

お礼の桃尻もみもみと。むふっ大人の桃尻なら遠慮なくもませてもらえる。

僕はオタクでゲーマーでエッチなことを大好きだけど少なくともロリコンではないのだ。えっへん!!


「おはようございます♡♡」

お尻をもまれているのに麻季絵さんはなぜかうれしそうだ。

今日の朝ごはんはおにぎりと豆腐とわかめの味噌汁、おつけものだ。昨日あれだけの戦闘があったのに朝ごはんをきっちりつくってくれて麻季絵さんには感謝しかない。

「ごめんなさいね、簡単なものしかつくれなくて」

麻季絵さんはすまなさそうだ。

いやいや、昨日、激闘をくりひろげたのに朝ごはんをつくってくれたのだ、本当にありがとう。

お礼のキスをチュッとすると麻季絵さんはうれしぬ♡♡と顔を真っ赤にして喜んでくれた。



朝ごはんを食べたあと、僕と麻季絵さんと護衛のみゆきさんとで今夜のパーティーにむけて食材を買いにいくことにした。

今日は前に僕がいた世界でいうところのクリスマスだ。この世界では聖者祭アバタールと呼ばれるお祭りだ。

八丈美冬さんは会社の人間を連れて遊びに来てくれるという。

小笠原夏子さんも夕方にはこれそうだという。僭越ながら彼女らの慰労もこめたいと思う。

野菜にお肉にケーキにお菓子とかなりの量を買ったと思う。

「白はおでんが食べたいな」

そう言い、練り物もポイポイとカゴにいれていく。クリスマスのようなお祭りなのにおでんって変かなと思ったけど、寒い冬の日はおでんにかぎるよな。

この日は少なくとも二十人近くあつまるのだ、こんな料理があってもいいだろう。

それに白は猫娘なだけであって練り物やツナが好物だ。

かなりの量を買い込み、SUVのトランクにつめこむ。

買い物風景も白が録画して配信しようと思う。買い物だけの配信なのにかなり人気があるんだよな。動画配信も収益化しつつあるので定期的に行わないといけないのだ。

日常のひとこまを配信するだけなのにみんな見てくれるんだよな。ありがたいことだ。



さてさて、午後からは簡単にお昼ごはんをすませてパーティーの準備だ。それに昨日の戦闘の後片付けもすまさないといけない。やることはもりだくさんだ。

「仕事おさめをしてきたんでね、手伝うよ」

お昼過ぎに八丈美冬さんが屋敷にやって来た。これは助かるな。八丈美冬さんは本来はお客様なんだけど人手が足らないのでパーティーの準備を手伝ってもらおうと思う。

八丈美冬さんは白の好物のおでんや皆があつまったときに食べるための焼きそばやお好み焼きの下準備をしてくれた。

聖者祭のメニューっぽくないけど、八丈美冬さんはこんな屋台ででるメニューをつくるのが得意なんだよな。前に食べたソース焼きそばは絶品だった。


あやの先生と涼子さんは屋敷の掃除と飾り付けをしてくれた。

麻季絵さんはパーティー用のケーキやローストチキン作りに忙しい。

みゆきさんはちらし寿司をつくっている。お酢のにおいがふんわりとキッチンにただよう。普段料理はほとんど麻季絵さんがつくるけどみゆきさんもけっこう得意なんだよね。ちらし寿司と筑前煮をつくってくれた。クリスマスっぽくないけど僕の好物なんだよな。

白もなんやかんやと手伝っている。猫の手も借りたいっていうけど本当に借りてしまったな。


夕刻になり、小笠原夏子さんが屋敷に訪れた。あれっいつもの地味巨乳じゃないぞ。

白にコートを預けるとなんと小笠原夏子さんは胸元のがっつり開いたドレスをきている。

おほっめちゃくちゃセクシーじゃないか。しかも目もとぱっちりのメイクをしていてかわいくてきれいだ。これは予想外だ。

小笠原夏子さんは普段は地味巨乳だけどバッチリメイクが映えてるじゃないか。めちゃくちゃ美人になってる。この人、化粧が映えるな。

これはますますハーレムにいれたくなってきたぞ。

「おっ夏子、若旦那のためにメイクしてきたな。アーシもしてきたらよかったな」

八丈美冬はちょっと悔しそうだ。彼女はいつもの作業着だ。でも大丈夫だよ、僕は働く女の人でも興奮できるからね。


さらにぞろぞろと八丈美冬さんの会社の人たちが訪れる。かなりの人数がきてくれたな。

そして最後にキャリーバックを引きずる黒髪の少女があらわれる。背中にはその少女の背丈と同じぐらいの太刀が背負われている。腰には脇差しがぶら下がっている。

日本人形のような美しい容貌はまさしく四方堂明日香に違いない。


「どのみち四方堂家にはいれなくなるのでこちらにやっかいになりに来たの。種子島様がおいてくれなければ私、いくとこがないの」

四方堂明日香は僕に言う。

四方堂武装警備保障の株を40パーセントも断りもなく僕に譲ってしまったのだ。かなりのおとがめがあるに違いない。そんな罰を受けるくらいなら家を飛び出してしまおうというのが明日香の考えだった。


もちろん僕は明日香を受け入れようと思う。キララ同様堕とした責任はとらないとね。それに明日香は黒髪の純和風な美少女だ。将来がたのしみだ。僕のハーレム候補にしておきたい。

「いいよ、明日香もここでみんなと暮らそう」

僕は明日香のおさげの黒髪をなでなでする。

明日香は満面の笑みを浮かべる。

「じゃあ明日香、そんな無愛想な服ではご主人様に失礼だわ。こっちにきて着替えなさい」

キララは明日香の手をひき、消えていく。

たしかに明日香は黒い戦闘服のままだ。防弾チョッキはつけていないスタイルだ。


数分で明日香は着替えてあらわれる。

おほっ見違えるようにかわいいぞ。

四方堂明日香は女中さんが着るような和服をきて白いカチューシャを頭につけている。明日香の和風な顔によく似合うぞ。

「明日香かわいいね。これからもよろしくね」

黒髪をなでなですると明日香はえへへっと笑う。やっぱり女の子は笑顔だね。


この日から四方堂明日香は僕の屋敷でキララ同様メイドとして働くことになる。直属の上司はみゆきさんとした。戦闘力の高い明日香はみゆきさんと同様僕の護衛をつとめてくれることになる。

これからは五花族とのいざこざも増えそうだからね。僕はここにきて彼らの下風にたつ気はない。前にもいったけど牛尾になる気はないんだよな。どんなに小さくても鶏頭でいたいのだ。

僕は僕をしたってあつまってくれる人のためにも誰かの前に膝をくっするわけにはいかない。


この日僕たちはおおいに飲み食いし、パーティーを心から楽しんだ。

そして白の提案で僕は、僕を中心としたグループをつくることになったのだ。


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