第13話童貞卒業します。
その施設をあとにするとき、所員の人が総出で見送りしてくれた。
「また来てくださいね♡♡」
「お待ちしています♡♡」
副所長以下総出で手をふり、見送ってくれる。
僕はまた来ますとペコリとお礼をするとキャ~♡♡と悲鳴とも絶叫ともつかない声が聞こえる。その声を背中にききながら僕たちはこの施設を後にした。
僕は疲れたので後部座席で横になることにした。膝枕を涼子さんにお願いするとこころよく承諾してくれた。
「あはっさっそく振り込まれてるよ。あの副所長さん仕事がはやいね」
キャハハッと助手席で白がうれしそうだ。
これで貯金残高は1100万となった。当面の生活費と活動費には十分かな。
みゆきさんにきいたところ僕がいた世界と物価的にはそれほど変わらない。
科学技術がかなりすすんでいる分野があり、そのあたりが微妙にちがうのが、やはり異世界なんだなと思う。
スマートフォンよりもタブレットが一般的で通話もこれでまかなう。
空を見上げるとけっこうな頻度で飛行船を見かける。航空機と同じぐらい飛行船が使われている。
検索してみたがこの世界ではヒンデンブルグ号の事件なんかはなかったようだ。
涼子さんの膝枕で帰宅までの時間、僕はしばらく眠ることにした。なんだか疲れて眠いや。
「それはね、
ありがたいことに白が説明してくれる。
なるほど、あの施設で
僕は涼子さんの温かい膝や太ももを撫でる。
こうしていると中学生のときに死んだ母さんを思い出して落ち着くな。
マザコンだって?
ああっそうだよ。
それに涼子さんは年齢はいってるけど美人だし、スタイルもいいしね。
涼子さんは僕の頭を優しく撫でてくれる。
落ち着いて眠れそうだ。
「耳が汚れてるわね。帰ったらきれいきれいしてあげますね」
涼子さんの耳掃除は気持ちいいんだよな。入院しているとき毎日やってもらった。
鼓膜近くを綿棒で掃除されるとぞくぞくするほど気持ちいいんだよな。
「着きましたよ」
みゆきさんが肩を揺らす。
うーんと背を伸ばす。
二時間近くねむったので心身ともにすっきりした。
もう時刻は夕刻となろうとしていた。
お腹が空いたな。
そう言えばお昼食べてないや。
おほっあのオンボロ屋敷からいい匂いがするぞ。このスパイシーな香りはカレーだな。
晩御飯は僕の大好きなカレーか。
これははやく食べたいな。
屋敷にもどると驚くほどきれいになっていた。あやの先生と麻季絵さんが一日がかりで掃除してくれたようだ。
「ありがとう、あやの先生、麻季絵さん」
僕は交互に二人の豊満な体を抱きしめる。
二人ともおっぱいが大きくて柔らかくて抱き心地抜群だな。
もみもみとあやの先生のおっぱいをもみ、さわさわと麻季絵さんのデカ尻を撫でる。
「あやの幸せ♡♡」
「麻季絵うれしぬ♡♡」
二人とも僕にたおれかかるので頭を撫でてあげると目を細めて喜んでくれた。
麻季絵さんの料理はやはり絶品だ。ゴロゴロ野菜は柔らかく煮込まれて口どけがいい。チキンはほろほろとほどけてスパイシーなカレールーとベストマッチだ。
付け合わせは福神漬とらっきょう。それに温野菜のサラダ。
栄養バランスもバッチリだ。
あまりにもおいしかったのでおかわりしてしまった。
お礼に桃尻をなでなでするとまた「うれしぬ♡♡」と僕を抱きしめてくる。ぽちゃぽちゃしていい体だな。
夕食のあと、白がセッティングできたといい
僕に一台のタブレットを手渡してくれた。キーボードつきのものだ。
これが僕専用の端末か。
さっそく短文投稿アプリと画像投稿アプリのアカウントをつくる。
アイコン用の写真は白がとってくれた。
なかなかきれいに撮ってくれたな。
「まあ素敵♡♡」
あやの先生はベタ褒めしてくれる。
この人ひいき目がすごいな。
プロフィールに趣味はゲームとアニメ鑑賞と書く。
しかしこんなオタクのアカウントなんかフォローされるのかな。
しかしそれは杞憂だった。
なんとあっという間に1万フォローもきてしまった。
そして一番はじめに僕をフォローしたのはあやの先生だった。アカウント名はドクターペッパーあやの。分かりやすいな。
DMは解放しておこう。
これで僕もいっぱしのインフルエンサーだ。
この後、シャワーを浴びてすっきりした僕は涼子さんの部屋に向かう。それはあることを彼女にお願いするためだ。
コンコンとノックするとどうぞと涼子さんの声が聞こえる。
ドアを開けて中に入るとなんとネグリジェ姿の涼子さんが出迎えてくれた。
半透明なネグリジェは彼女のスタイルのいい体がよく見える。
僕は思わずごくりと唾を飲み込む。
「あらどうしたの?」
と涼子さんは聞く。
「涼子さん、耳掃除してくれますか?」
僕はきく。
「ええ、いいわよ」
僕の手をひき、ベッドに寝転がるように促される。僕は涼子さんに膝枕してもらい耳掃除してもらう。
あはっ耳奥がぞくぞくするほど気持ちいい。
膝や太もも、お尻をなでなでしても涼子さんはけっして怒らない。にこにこと微笑み僕の頭や頬を撫でてくれる。
僕を我が子のようにあやしてくれる。
「ほらきれいになったわ」
タオルで耳の穴ふきんもきれいにしてくれた。
「あ……あの……」
僕は戸惑う。
あと一言がなかなか口にできない。
「どうしたの?何か言いたいことあるの?口を滑らかにしたらしゃべりやすくなるかな」
そう言い、涼子さんは僕をだきしめ、大人のキスをしてくれる。
はー柔らかくてこの唇気持ちいいな。
「あ、あの……僕のはじめての相手になってくれませんか?」
はー言ってしまった。
ここまで来て断られないとは思うけど、我ながらおもいきったことを言ったな。
「逆に私でいいの?」
涼子さんはきく。
「ええ、もちろんですよ。涼子さんは美人だし、優しいし」
僕からも涼子さんのほっそりとした体を抱きしめる。人肌は温かくて気持ちいいな。
こうしてだきしめているだけでもいいやという気持ちにさせてくれる。
「てっきりあやの先生とかみゆきさんかなって思ってたわ。あの人たちみたいに胸が大きいわけじゃないし、おばさんだし」
そう言いながらも涼子さんは大人のキスを繰り返す。
「涼子さんがいいんです。僕のはじめての相手は涼子さんがいいんです。僕にいろいろ教えて欲しいんです」
僕はペコリと頭を下げる。
その頭を涼子さんはなでなでしてくれる。
人の頭を撫でるのも気持ちいいが撫でられるのもいいな。涼子さんは強い母性を感じさせてくるしね。
「わかったわ♡涼子久しぶりに頑張っちゃう♡♡」
うふふっと少女のような笑みを涼子さんは浮かべる。
この日の夜は忘れられない長い夜になった。
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