第4話

朝はだるい。

そのせいで、夜もだるい。

なんで毎日毎日こんなに働かないと回らない社会をつくったのだろう。

その歯車のひとつだという現実がいやになる。帰ってご飯食べて、お風呂に入って、ほっと一息したらもう1日なんて終わりだ。

ああそうだ、皿洗いもしなきゃならない。

来週から紙皿を使ってみようかな。

テレビをつけてドラマを流し、皿洗いに戻る。聞こえてくる会話からして恋愛ドラマだ。昔から時代劇が好きだったのは、恋愛が少なくて見やすいからだろうな。

突然、衝動的にキスがしたいなんてどういうことなんだろう。隣にいる人がそんなことをしてくるかもしれないと思ったら外に出たくなくなるだろうに、顔のいい俳優たちの見事な演技がそれを感じさせない。

絵になるから気にならないという錯覚は往々にしてある。

それに私は恋愛漫画が好きだ。恋愛主体ではなく、冒険ものやミステリー、歴史漫画に混ざっている恋愛要素は外せない。スパイスとしてこんなに万能で千差万別で面白いものはない。

うんざりする洗い物を終えて、テレビはそのままに更新された漫画を読むため、アプリを開いた。












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