第136話 ゴブリン迷宮 三階層
やり過ぎた感のある広間での夜営で十分な休息をとった翌日、三階層の探索開始である。
え?"感"じゃない、やり過ぎだって?細けえこたぁいいんだよ。と冒険者さんたちからのジト目をスルー。
というかアンタらも魔石出して風呂やらなんやら堪能してたじゃないかっ!ここは一つ、おあいこ…ということでよろしく。
おい、目を逸らすんじゃない。
よし、探索………しようか。
三階層はゴブリン上位種が六体一組で出てくるのだが、若干変則的である。
ゴブリンメイジが三体いたり、ゴブリンシールダーが六体だったり、戦い易そうだったり、戦い難そうだったりと、ちょっと面倒な感じだった。
新たな上位種も参戦。ゴブリンシーフとゴブリングラップラーの二体。シーフは石やナイフの投擲、グラップラーは素手ではなく、何かグローブっぽい物を装備していた。素早さこそ普通のゴブリンより上だが、リーチを短くしてどうする気なんだ…。
そんなワケでシーフの方が若干厄介だった。
厄介な奴を残した方が経験になるだろう…と、六体出てきた時は俺が一体だけ倒し、あとはお任せ。まあ、俺の相手は半分以上がグラップラーだったけど…。だいたいがグラップラーがパンチを打つのに振りかぶった瞬間に蹴っ飛ばして終わりである。
多分、普通のゴブリンより攻撃力も上なんだろうけど、棍棒を持ってるゴブリンの方が痛そうなんだよなぁ…。
そんなこんなで探索は無事、終了となる。え?ボス戦はって?
いやいや、三階層の安全地帯が目標だよ?
というわけで、三階層のまあまあ奥の方の安全地帯に無事到着し、折り返して終わりである。
最後…
「帰るまでが冒険だからな、油断しないようにっ!」とお決まりの台詞をいただいたのだか…何?ソレは異世界でも共通なの?
いや、学校を作ったのが転移者だか転生者って話だったから、おかしくはない…のか?
講師のまとめ役に冒険者たちが報告したのか…
「ゼハールトッ、ちょっと来いっ!」
とか呼び出されたような気がするが、俺は『隠密』を起動させて華麗にスルー…帰路についた。そう…聞こえなかっただけなんだよ…多分。
そういえば…探索前にイレギュラーがどうの言われたな。完全にフラグが建ったと思ったんだけど、どうやら杞憂に終わったようだ。
俺はてっきり『ゴブリンカイザーSKL』とか『ゴブリンエンペラーG』とか『ゴブリンガー
いや、何ごとも無くて良かった良かった。
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