第129話 ゴブリン迷宮 一階層ボス戦
一階層ボス部屋前での待機時間もあって、一息つけた。その間に連携の確認やらそれぞれのスキルの確認やらを済ませる。
何故、突入前にやらなかったのか?
ちなみに俺のスキルは平気そうなモノだけ公開。固有スキルを含めて公開したらアカンやつもあるし、所持スキルが多すぎる。
二度の転生と強くてニューゲームの併せ技は改めてチート過ぎると思いました。
各パーティーにはまあまあ手練れの冒険者がついているので間違っても全滅はないはず。
まあ、そんなことがあったら、この課外活動自体行わないか…。
俺たちと同組のパーティーが先に入り、そして終わったのだろう、ボス部屋の扉が開く。
さあ、行こうかっ!
ボス部屋に入ると、ゴゴゴ…と音を響かせながら扉が閉まっていく。
閉まりきると、部屋中央の地面に魔方陣が4つ描かれ、光が明滅する。
明滅の感覚が短くなり、それまでよりも強く光ると、魔方陣からズズズ…とゴブリンたちが現れた。
『鑑定』起動。
ゴブリンリーダー、ゴブリン×三体の組み合わせ、四体一組のパーティーか…。
数もこちらの方が多いし、苦戦はしないだろう。
ゴブリンたちは足元の魔方陣がスゥ…と消えると同時にゴブリンリーダーの指示の下、動き出す。
「ゴブゴブ」とか「グギャ」とかで通じている辺り、考えると笑ってしまいそうなので黙っておいた。…と言いつつも俺も指示出し役なので黙っているわけにはいかないので、こちらも行動開始だ。
「支援魔法、盾で先頭を、右に弓、左から倒せ。ゴブリンリーダーは魔法で牽制、当たらなくても良い、近くに落とせ」
「「「了解!!!」」」
「「はいっ!!」」
リーダー含め四体とも装備は形の悪い棍棒のみ。当たればそれなりに痛いのだろうけど。装備としては不十分。
こちらは落ち着いて対応すれば問題無いだろう。
指示通り三体を牽制しつつ、支援魔法で火力が上がった前衛がゴブリンを一体屠る。続けて弓が数本刺さったゴブリンを倒し、盾で押さえていたゴブリンは横に回り込んでから射った矢が頭を撃ち抜き倒した。
残りはゴブリンリーダーだけだ。
「正面から盾で押せ、二人は左右から、魔法は牽制しつつ当てる時は声掛けて、防御魔法は盾に!」
「「「応っ!!!」」」
「「はいっ!!」」
「グギャッ!」
「ぬんっ!」
『ゴンッ』
ゴブリンリーダーの棍棒を盾で受け止める。そのまま押し返し、距離が空いたところで弓と魔法がゴブリンリーダーを襲う。
「『火球』」
野球のボールほどの火の球がゴブリンリーダーの足元に着弾。盾に押し返されて体勢の悪い状態をさらに悪くしたところに…
『キリ…キリキリ…』
「………ふっ!」
『ヒュッ』
「グギャッ!?」
矢が風を切り、ゴブリンリーダーの右肩を穿つ。持っていた棍棒を落とし、体勢は完全に崩れた。
前衛アタッカーは一気に距離を詰め、大上段からの袈裟斬り。
「うおおおっ!」
『斬っ!!』
「グギャアアアッ!?」
ゴブリンリーダーは断末魔をあげ、ゴブリンの物より少し大きめの魔石を残し、消滅した。
「「「よっしゃあああっ!!!」」」
「「やったあっ!!」」
余裕の勝利である。
俺は口出しだけで動いてないんだけどね。
全滅させたことで、二階層に通じる扉が開く。
さあ、同組の奴らが待っている。余韻もそこそこに俺たちは二階層へと進む。
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