第43話 しょーもなっ!
エクシア王国…ソレスタルなんちゃらのなんとかマイスターが搭乗していそうな名前の国だが、恐らく気のせいである。…多分。
ゼハールト家本邸が在るのはエクシア王国でも人口の多さが首都に次ぐ大きな都市である。
貴族区も商業区、平民の居住区なども狭い敷地にギッチギチに建物が詰め込まれている感じで少し息苦しさを感じる。
マジで建ぺい率何とかしようぜ…と思わないでもないが、この状態じゃあ今さら無理か…と、そこは諦めている。
そんなエクシア王国人口第二位の都市『ヴァーチェ』ではあるが………ホントにソレスタルなんちゃらとか関係無いよな…都市内に小中高と学校が存在したりしていた。
…絶対に転移者とか転生者が関係しているよな、と思ったが…その通りだった。
かつてエクシア王国がまだ『エクシア』ではなかった頃に召喚された異世界人…日本人がどうかは分からないが多分、恐らく、絶対、日本人だろう…がこの小中高の制度を発案、広めたらしい。
高等学校、大学はすでに存在していたらしいが、小中高大の制度にしてからは識字率も高くなり、手に職を持てる者も増え、国の発展に大いに貢献したとかなんとか…。
国はこれを認め、学校は平民にも開放することで有能な人材を多く見つけ出し、さらなる発展を遂げた。
…なのに何で貴族至上主義になっちゃうのかね?
答えは簡単だった。
平民に仕事を奪われることを貴族が恐れたから。………しょーもなっ!
そして異世界人の死後、恐れた貴族たち、さらには反乱を仄めかされた王族までもが感化され、貴族至上主義が広まった…と。
………………しょーもなっ!!
まあ、ある意味、納得の理由…かな?本当にしょうもないけど…。
しかし有能な人材は何処も欲しがるワケで、各ギルドや商人たち職人たちに学校制度は守られている…と。
それも、確かに…と納得出来る話だな。
差別問題もそうだけど、俺が楽しく暮らすには、この辺りも手を入れたいところだね。
まあ今現在、三歳児だから全然無理なんですけど。
それに手を入れるなら入れるで貴族社会に入らざるを得ない…それはそれで嫌だな。…ではどうするか?
とりあえず先延ばし…しか出来ないかなぁ。
それでも俺が学校に行くようになったら必ずぶち当たる問題なんだよなぁ。
「………………」
うん、ちょっと考えただけでも俺がヒートエンドする姿しか見えてこない。
絶対、貴族のバカ息子とかに絡まれたりするだろうからな…。
ゼハールト家は準男爵家。下から数えた方が早い爵位だ。………やっぱり力ずくになるかな…。
俺が学校に行くまであと三年弱…何とかならんもんかね?
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