なろう系に親を殺された人が多い理由
読永らねる
なろう系に親を殺された人が多い理由
本当に親を殺された人間などいないので、まずは落ち着いて
タイトルの意味は
「なぜ『なろう系』に対して、極端にマイナスイメージを持つ人たちがいるのか?」
である。
Twitterで漫画アプリのリプ欄を見たことがある人はいるだろうか?
おそらくそこで見たものは
・なろう系をこき下ろす生き意地汚い鬼のボス
・追放やめなよと諭してくる○タみたいな担当編集
この辺りだろう
では、漫画ユーザーの言う通り、友情・努力・勝利に欠けた作品ばかりなのか? 追放にはろくに理由もなく、テンプレと雰囲気でやっているのか?
答えは「否」、それはこれを読んだ人、普段からなろうを読んでいる人にはわかって貰えると思う。
長々と説明したが、要は何が言いたいかと言えば
『なろうの一般ユーザーと、漫画アプリなどのコミカライズしか見ない人では、大きく認識が異なる』
ということだ。
「えぇ!? 同じ作品で文字か絵かの違いなのに、評価がそこまで割れるんすか!?」
割れます。普通に割れます。プレパラートくらい割れます。
それは何故か?
『そもそも漫画と小説では、楽しむために消費する時間が異なる』からです。
世はまさに『趣味でも時短』時代
映画は1.5倍で再生され、ニコニコ黎明期と比べ、Youtubeの実況はコンパクトな再生時間に。
ゲームも大作長編は1部のビックネームばかりで、アプリは一回のサイクルはなるべく短くされている。
現代人にゃ、時間がねぇ。
のである。
もうそろそろお分かり頂けたと思う。
小説を1時間読むのと、漫画を1時間読むのでは、得られる内容に差が出る。
時間の短い現代人へ「より分かりやすく、すぐに楽しく、素早くカタルシス」を。これがなろうの生存戦略に対し
マンガの持つ「まだ引っ張れる」余裕は、全く別のコンテンツだと示している。
別物を融合させると事故が起きるのはよくある事で、なろうの生存戦略である「より分かりやすく、すぐに楽しく、素早くカタルシス」は、見事に漫画ユーザーにとって裏目に出ている。
「捻りがない、テンプレおもんない、敵キャラ魅力ない」
同じ要素もこう見られても、仕方ないことだ。
そう、仕方ないことであるのが問題なのだ。
誰も悪くないゆえに、落とし所がない。
作者はなろうで伸びるからなろうに寄せて作品を練る。
コミカライズする出版はなろうで人気があるからコミカライズする。
漫画ユーザーはコミカライズ以外に興味がなく、悪い偏見を蓄積する。
本当の悪循環はここにある。
アニメで成功したなろう発作品はいくつもあるが、タイトルはともかく、中身も最近流行りのテンプレで売れたものは少ない。
異世界を舞台にしたラノベ、くらいの位置づけだからだ。
他の業界でもあることなので、なろうに限った話では無いが。
悪い点をあげる時は、そのグループの一番下で評価し、良い点をあげる時は、そのグループから外して評価される。
「○○ってチームは最悪だ、特に○○選手なんて浮気もするし態度も悪い。○○選手のようなまともな人もいるが、あの選手はチームというより、個人で凄いだけだ」
とまぁこんな感じだと個人的に考えている。
なろうに親を殺された人が多い理由。
それは、なろうによる殺人事件ではなく、悲しいすれ違いが産んだ、接触事故なのである。
我々作者や読者にできることは少ないが、安全運転で行きましょう。
システムや、コミカライズの形も徐々に変わってきています。
今日も一日、ご安全に。
なろう系に親を殺された人が多い理由 読永らねる @yominagaraneru
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