第2話 ファザー・イン・マナー

舞香「結局、あの美人さんに気づかなかった挙句、見送りすらもできなかった…」と言いながらため息をついた


舞香の友「舞香、知ってる?」

舞香「ん?」

舞香の友「最近話題のアニメ、タイトルは(ヒューマン・イン・マナー)って言う奴でとっても面白いって話題なの📱!!」

舞香「主人公はどんな感じなの?」

舞香の友「それがね、すっごくイケメンで優しいし、裏の顔がヤバいの」

舞香「う、裏の顔がヤバい?」

舞香の友「どうしたの?」

舞香「いや、別になんにも」

舞香の友「ははァん、さては何か隠し事をしてるな?」

舞香「べ、別にそういうのじゃないけど…」

舞香の友「けど?」

舞香「裏の顔がヤバいって言うのが気になるなって…」

舞香の友「でしょでしょ!」

舞香は実はバイト禁止の高校でバイトをしていた

コンビニのアルバイトで4時間程を周3日程だった。

あんな乗り気に見えて、実は友達はとてもルールに拘りが強くて言うのがとても怖かった。

本音としてはバイトをしないとお父さんだけに生活費を任せられないという苦しい事情を言えずにいた…


私のお父さんは優しくて面白くて、料理がとっても美味しいそんなたった1人の大好きなお父さん

そんなお父さんがシングルファザーになる為に主婦の作法を学ぶために入った教室

その教室ではマナーや主婦での早く終わる家事や丁寧なやり方を教えていた。

短期間の講習ではあったが、終わったあとのお父さんは家訓を作るように自分の心がけのメモをとって忘れないようにしていた

そのノートの題名が(ファザー・イン・マナー)と書いてあった。

そんなノートを見る気は無く、ずっと押し入れの中にしまってあったのであった…。

そんな大晦日の時に家の掃除で整理整頓をしていたら、そのノートが出てきたのであった。

そのノートを見てみた

1ページ目は掃除について書かれていた、細かい所の汚れの取り方に、カビなどの防止や、綺麗の工夫

その中で書かれていた文字で(お掃除ダイエット)というのがあった

掃除は掃除機をかけたりすればいいだけと思っていたが、掃除で心の汚れのダイエットらしい…

舞香「お掃除で心の汚れを取るダイエット?!」

舞香はよく分からなかったから次のページを開いた、3・4ページは洗濯物のたたみ方やアイロンがけの仕方が書かれていた。

私は小学生の時にアイロンがけの家庭科の授業を受けていたからこんな事を知らない人もいる事を知った

5・6ページ目はお庭の手入れで、流石にアパートに住んでる私達には意味無いけど…(几帳面なお父さんは残したんだな)と思いながら次の7・8ページ目を見た

そこには料理のみじん切りや三日月切りなどの野菜の切り方が書いてあった

7〜16ページまで料理の記載が書かれていた。

その後の17ページは私の口に合う弁当の作り方が載っていた。

これはとても新しい筆記だった…、私が高校に通い始めてからの記録が書かれていた。

それは17〜41ページまで細かく日にちや寒さに合わせて弁当の調整が書かれていた。

知らなかった私は嬉しかった。

ノートの終わりのページの方まで白紙だったが、最後のページには(どうマナーを守って食事や生活習慣を守れるか)

ということが書かれていた。

当たり前の事しか書いてなかったが、その当たり前が大事とも書かれていた。

私は整理整頓を終わらせて買い出しに行ったのであった…

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