第2話 就職活動

「えっ、書類選考無しで面接ですか?」


「そうですね。永久さん、あなたの異能は私たちにとっても有用ですので」


俺が早速、転職サイトから応募すると電話で告げられた。


マジで。履歴書スカスカの俺なんかが??


「正直なところ、過去歴はよっぽどでない限りは不問です。実際に異能が使えるか使えるないか。ガードになるにはそちら一点です。基準点をクリアしているので、お呼びするということでした」


「あ、あぁ…それなら良いですが」


「では、面接日は明日の15時はいかがでしょう。ご都合悪ければ調整いたします」


「それで大丈夫です。よろしくお願いいたします」


「よろしくお願いいたします。では、失礼します」


そうなのか。てっきりお堅い仕事かと思ってたからなぁ。


俺はスーツと履歴書、職務経歴書を印刷しつつぼーっと思う。


異能犯罪ってのは怖い。


火を操るやつは放火魔になるし、水を操る奴は住宅街の下水管破壊して断水にさせたり。


生活に直結する何かを脅かす。


実際にこういったことを防ぐ、もしくは取り締まるのは必要だろう。


俺も一市民として、少なくとも正義感はある。


良いことをして、定職につけるなら一石二鳥だ。


その日は翌日のために荷物を整えてすぐに寝てしまった。

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