第2話 同じこと
また寝ちまったよ。
そう言って今日も朝になる。おもむろに立ち上がり机に置いてあるタバコを手に取りベランダに出る。残り少ないソフトボックスの中から一本取り出して火をつけた。目覚めの一服は最高に気持ちいい。大きく吸い込み、肺に入れ煙をふかす。昔はタバコなんて吸うやつはクソだと言っていたけど、今じゃ俺もヤニカスか。母親にタバコなんてやめろって言ってた自分が情けない気持ちになった。
そしてまた横になり、YouTubeを開く。『漫才』と調べた。なぜだろう、何も考えずに調べていた。意外にも自分の中で昨日の夕輝との会話で決意に変わっていたのだとその時わかった。俺はダウンタウンの昔の漫才を見た。衝撃だった。完璧なボケに完璧なツッコミ。これになりたい。松本人志だった。俺は松本人志みたいになる。そう誓った。
そして俺は準備をして、学校へと出かけたのだった。
大きな教室の1番後ろ、これが俺の定位置だった。落ち着くし、周りの目も気にならない。小さなトートバッグの中からパソコンを取り出した。
そしたら俺は何も考えず『松本人志』と調べていたのだった。
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