第42話  火竜と同居 (1)

俺・・・初めて谷長に褒められたな~~~


嬉しいもんだな~~へへへ~~~

俺は久しぶりに、オルランドさんの温泉の別宅での夢を見ていたんだ~~


寝返りを打ったら、ベッドから落っこちたぜ。

イテ~~~思い切り身体を打った。

それで俺は、一気に夢から覚めたんだ。

あれ!?


見たことも無い所にいるの?


俺は狭い小屋の中にいた。

何処!?

ベッドのの横には炊事場もついていた。

しばらく、ここに滞在出来るくらいの食材もあった。

ん~~~どう考えても分からない。


俺は小屋の外に出て谷長や、エリサさんを呼んでみた。

誰の声もしない。

?????


俺、何処に連れて来られたんだろ!?

昨日、谷長に褒められたばかりなのに~~


あれ!?この暑さ・・・覚えがあるぞ!!!


俺は、慌てて小屋に戻って、何かないかと探した。

そうしたら、あったよ。

皮紙で書かれた手紙が机の上に。


〔火竜と一緒に暮らして、竜に馴れろ。〕


誰の筆跡か知らないけど、そう書かれていた。


待て!待て!!待て-!?ここは魔竜谷~~~!!??


俺は、こんな所は嫌だと思って小屋から逃げ出した。

暑いよ~~焼け死んじゃうよ~~


あれ・・・前に火竜に挨拶に行った時よりも、涼しい気がする。この小屋の周りだけか???


俺は、この結界の中へ入ったであろう場所へ行ってみた。

確か、この辺りだ。

無の気持ちになって・・・


わぁ~~ん!!押し戻されたよ!!!


俺は半泣きで、小屋に戻った。

手紙には追記があり、中の結界を強めた事が書いてあった。


しかも、出れない!!

何の罰!!?


ここには、デカい火竜と俺だけなんだ・・・


俺は半日近くピーピー泣いていた。

だが、誰も来てくれなかった。

小屋の外には、火の精霊がわんさか、俺の様子を見にきていた。


「何だよ、お前ら。見せモンじゃないぜ。」

<違う、私達は火竜様の使いよ。火竜様があなたと話したいそうだけど。

あなたは竜が怖いのでしょう!?>

「見慣れないもん見たら、誰だって怖いよ!!」

<分かった。火竜様にそれを伝える。>


この時の俺の判断が良かったのか、悪かったのか、俺は後になっても分からない。


俺は小屋に戻って、ベッドに寝っ転がって大きな溜息をついた。

そして寝ちまったんだ。

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