第24話  蜜月な俺

 何時しか、おれはオルランドさんを受け入れることが出来るようになっていた。


 慣れなのかな……?


 オルランドさんが来るという日は、風のお嬢のエスティーヤが教えてくれた。

 そんな日の俺は、朝からソワソワした。

 大分上達した鶏のクリーム煮を、仕込んで準備したり、ベッドのシーツを新しいものに変えたりとかいがいしく朝から動き回っていた。


 帰ってくるたびにオルランドさんは、笑顔だが疲れているのが丸わかりだ。

 若干、35歳で神殿のトップなど、何処の世界の罰だよって思うな。

 俺には神殿の内部のことは分からないが、王制みたいなものじゃなくて、みんなで話し合って、トップを決めるそうなんだ。

 それでルーカスは、オルランドさんはもっと出世をする人だと言っている。

 中央神殿は大陸NO3の神殿だから、銀の森の光の神殿に引き抜かれるか、サントスの大神殿の次期賢者だ。今の大賢者様は、もうお年だからあり得ない話じゃないけど、サントスは規模がとてもデカい!!

 街が丸ごと神殿関係みたいなものだからな。

 光の神殿のトップは、3人態勢だそうだが世界中の神殿の中枢だから、各国の神殿の管理嵩でもで大変らしい。


「オルランドさん。やっぱり疲れてるの?」


 俺がオルランドさんの上で腰を動かしている時に聞いてみた。

 オルランドさんは、俺を下にして自分が動くようになった。

 オルランドさんは、優しそうに笑うが何も言わない。

 ちょっと今日のオルランドさんは、激しいなぁ。

 いっぱい愛してもらって、俺、幸せ。



 ♦



 次の日にオルランドさんは、言葉少なに中央神殿に帰って行った。

 入れ替わりにルーカスが、やって来た。

 それこそ、血相を変えて。


「大変だ!!ラインハルト!!」


「あれ~!?ルーカス、どうしたの?」


「大神官様が大変だ。もうすぐ神殿の監査官がここへ来る!!

 ここは、お前の所有物だという事にするんだ」


「へっ!?俺の~?なんで~?」


「大神官様が、アルテアの銀行に個人資産を持ってたことが市民にバレたんだよ」


「それ、悪い事なの?」


「そりゃ、資産家出身の神官もいるが、個人資産は神殿に寄進するものだ。

 ましてや、大神官が、アルテアの銀行に資産を持ってたんだぞ。くそっ!

 大神官様を羨んでる奴の仕業だ!!」


 俺の居所がまた無くなる~~!!


「そう言う事にならないように、ここはお前の名義になってるよ」


 俺の心を読んだみたいにルーカスが言った。


 それはそれで、悲しい~

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