第79話 原稿の仕分け

 原稿の確認のためにロートルのパソコンに片っ端からCDを突っ込む。拡張子が違うのか何なのか、反応しない物が多く、データが開かない。

 今まで取っておいた、全然無関心に放おって置いた、数々の歴史が動かない〜悔やまれる。もう、駄目なのかなあ〜

 もう一度、後日、他のパソコンで開けてみようとそっとまた仕舞ってしまった。いけないんだよねこれが〜これは急がれる重大インシデントだ。

 ドラマなら凄腕のイケメンの助け舟が到着する頃…無いな〜元々大物作家ではないからね。

 今までコツコツ書いてきた小説は闇に葬られてしまうのか〜!

 プリントアウトされているものや、本になっているものは最低限、物があるからまあ良いけれど、見かけないもの多いな。これは、手強い。

 膨大なデータが無くなってしまう可能性が大だとは…ムムム

 必死に探して助けてあげられるものをいくつかクロムブックに入れる。こいつらは待機作だ。待っててね。まだ少し時間がかかるかも…私に残された時間をフル回転して事に当たらねばだ〜

 始めての書籍化の原稿がほとんど見当たらない。絶対あるはず、廃棄なんかしていない。だとすると、この家にはないのかも知れない。多治見の家か〜もうずっと行ってない。お家の神様が呼んでいるのかも。

 そろそろ行けってことなのかな。朝からずっと、焦りっぱなしで口調がヤバくなってる。だって〜こんなことになるなんて〜なのだ。

 そのくせもっと古い、子供の頃の原稿は残っている。パソコンが変わる度にきちんと大事に引き継いで来たんだな。フロッピーからCD、CDからリバーブルディスク。保存出来るって、生涯保存できると思ってたのに…

 自作の本もたくさん作りました。『やっぱり猫は猫』とか『森の住人』っていう詩画集とか、『アドベント』ってクリスマスの絵本だとか絵葉書だとか…etc,etc

 それらが全部消滅してしまう〜!

 これらはヤバいことにイラストレーションデータとかホトショップのデータなので、英字が並んでいるだけでどれがなんだかぱっと見、理解できない〜頻繁に使ってたのは日本語になおしてあるのにね。

 私は使えなくなったCDに途方に暮れてます。

 埋もれてどうにかなってしまいそう…

 アシスタントが欲しい。雇えないけど給料払えなくて…トホホ

 パソコンにめっぽう強い助っ人が欲しい…

 朝からこんな感じで滅入ってます。困ってます。

 でも大丈夫…大丈夫。

 諦めも早いから、何とか手を探して、そうやって、いつも乗り切ってるから…

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