第47話 フォーマル

 甥っ子の結婚式の招待を受けた。

今回の結婚式は服で行こうか。どうしよう…着物を着るのも大変だし、六月なら暑いしね。

 留め袖は娘の結婚式に着たのでもう着なくて良いか。とあれこれ考える。

 ひとまず、何を着ようかと服を探しにデパートに行った。

「お母様のフォーマルはロングドレスで」

 なんて、店員さんからお引きずりの凄い服を勧められて、

「え〜これを着るの」

 と引いた。

 値段も高かった気がする。買う気もなかったからよく見もしなかったけど。

 そこまで本気になれないから、持ってることだし、じゃ着物でとなった。作った留袖を一回も着ないのは勿体無いけど一度は着ている。訪問着にする?タンスの肥やしで終わるのは可哀想だよね。

 今回は新婦の母では無いから、そこまで本気じゃなくても大丈夫。適当なドレスにしようかな。あ〜迷う〜


 最近、船旅に出かけることが多くてフォーマルドレスを買うことがある。

船でのフォーマルはカチッとしたスーツフォーマルとはちょっと違う。おしゃれな香りのする肌の少々露出したイブニングというところか。入学式に着るみたいなものだと真面目になりすぎて浮いてしまう気がするから。

 なので、結局私は正式なブラックフォーマル以外はちゃんとしたフォーマルを持ってないのだ。

 綾織のシャンパン色のドレスとか紺色のドレスとか豪華でオシャレだけどそこまですると重いかな?どうなんだろう。

 スカートだけそう言うのにして、上はもう少しオシャレ感のある透ける素材のものにしようか。


 悩むのも楽しい。けど甥っ子の結婚式だと思うと浮かれて不謹慎にならないようにしないと、船とはちょっと違うのかもね。あるもので組み合わせを考えて失礼のないものにしよう。

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