王国侵攻

俺たちはネクロと合流をした。ネクロの騎士の数が300から500まで数を増やすことに成功した。それにアンデッドは数えきれないほど増えていた。


俺はここにいる全員を見るがどうやら幹部は何人かいないがしかたない。

この作戦はネクロがカギを握る。

今のネクロは召喚術を使いすぎて前のネクロとは似ても似つかないほど痩せこけていた。

「作戦を説明する北側には改造人間がいるため俺、ケル、バル、フェンで対処する。

次に南側にはネクロに拠点に幹部を指揮する拠点を作ってもらいたい。

そこの護衛としてレオスとセーレだ。」

「セーレがいないです」レオスが答えた。

「会った者が伝えてくれ」

「わかりました」

「次に東にはアモン、シズ、アストで対処してくれ」

「了解しました」

「西側にはカイム、イリス、サマエル、アマラスで対処を」

「はい」

「ないとは思うが周辺の国から援護があった場合は西側から攻め込まれる可能性がある。だから危険が多いと思うが頼んだぞサマエル、アマラス」

「はい」

「いない者には会った者が報告を頼む」


「ここまでで何か質問は?」

「はい」とネクロが手を挙げた。

「アンデッドと騎士はどこに配置すればよろしいですか?」


「アンデッドは各門の周辺に待機させて、騎士は南側に多く配置してネクロの周りの護衛としての配置で」

「了解」

「じゃあ移動するか」


そうしてアンデッドたちの大移動が始まった。ここから王国までを共和国の冒険者に見られてしまってはすべてが台無しになるため俺たちは見張りをしながら進んだ。



さて王国まであと5時間で着く距離まで迫った。

カイム、イリス、セーレも戻ってきたため北側担当の俺、ケル、バル、フェンと東側担当のアモン、シズ、アスト、西側担当のカイム、イリス、サマエル、アマラスが先行部隊として王国に舞い降りた。


俺たちは城壁の上で攻撃の機会を伺っている。

俺たちに気が付く者は誰もいない。そもそもこの城壁は誰も登れないことを前提に作ってあるのだろう。

ただただ高い壁である。壁の中に階段があるわけでもない。


俺たちが城壁の外、西側を見ると大量のアンデッドが王国に来ているのが見える。

「ワクワクするな」

「珍しいですね主様」

「なにがだ?」

俺はバルに尋ねた。

「今まで見た中で一番いい笑顔をされていますよ」

「そうだろ」

『この時が来るのを楽しみにしていた』

やっと俺の復讐が終わる。


「さあ、始めようか」

俺はフェンの上に乗り、バルはケルの上に乗って城の方へ向かった。

アスト、シズ、アモンが攻撃を開始した。

「ブレス」毒の成分を持つブレスを放つアスト。

「アイスシャワー」雨のように大量の氷が音速を超えて落ちてくる氷魔法を放つシズ。

「アルティメットメテオ」大量の炎が王国中に降り注ぐ魔法を放つアモン。


ボオンドッカァン

「うああああ」

「なんだ」

王国が一斉にして地獄へと変化した。

「ディアブロ」

俺は魔法が降り注いだ地域に魔法を使った。

するとそこからアンデッドが湧きでるように王国の民を襲い始めた。


サマエルたちを見るとどうやら西側の町に行っているみたいだ。

『全員、仕事が速いな』


城まではまだまだなので俺は街を見下ろすと大量の兵士が国民を避難させていた。

「ニード」

俺は避難させている兵士たちを殺した。

「ディアブロ」

その兵士たちを騎士に変えると騎士は俺の期待通りに国民を斬り始める。


兵士たちは避難誘導をする暇が無くなり、応戦しなければいけないため混乱がもっと大きくなった。

俺たちが城に着くと異様な魔力を放つ人間とは言えない生物が城の門の所に立っていた。

「あれが改造人間か」

「みたいですね」


タッと俺は城壁を降りて

ザクグサグサ

城の近くで避難誘導している兵士たちを殺した。

「ディアブロ」

3体の騎士ができたので改造人間と戦わせてみる。


ブチュン

騎士が改造人間に斬りかかるが人間とは思えないほどの速さで殴られて吹き飛んだ。

『強すぎるだろ』

上から見た感じだと庭にもあと10体いた。


1体ずつ片付けるか。

ドッカンドカン

物凄い爆発音がする。

フェンとケルとバルは町で暴れまわっているみたいだ。


「スイフト」

俺は魔力を足に溜める。

ドンッ

俺がいた場所には窪みができていた。

一気に近づいた力を利用しそのまま殴った。

ドゴンッ


ヒュー――ドン

改造人間は城の庭に吹っ飛んで行った。

するともう1体の改造人間が殴ってくる。

ドン 

俺は殴られた力を利用して後ろに下がる。

拳をガードした腕を見ると皮膚が少し抉れていた。


だが俺はアンデッドだから腕の傷などすぐに治る。

もう一度腕を見ると綺麗になっていた。

『こいつのパンチの威力おかししいだろ』

冷汗が止まらない。


1体さえ倒せれば....

「スイフト」

もう一度、改造人間のお腹の部分に手を当てる

「ナパーム」

ボォォォン

改造人間は炎に包まれた。

「グウァァァ」

苦しそうな声を上げている。

『もう一回』

「ナパ」

ドゴォォンン


ナパームを発動しようとした瞬間さっき吹き飛ばした改造人間が戻って俺にパンチを繰り出した。

ギリギリ避けることはできたが殴られた地面は抉られていた。


『こわいし人数的に不利だな』

もう面倒だな。全部壊しちゃおう。


「アルティメットメテオ」

すると大量の炎が雨のように城に降り注いだ。


門にいた奴は倒せたが庭の様子を見に行くついでに改造人間の心臓を採る。

心臓を食べると魔力が身体に染みる。

それと同時に身体が熱くなってきた。

『久しぶりだなこの感覚』


どうやら進化のタイミングが今のようだ。

だがここで進化はできるような状態ではない。

俺は魔力に満ちた身体で改造人間がいる庭に入った。


そこにはまだまだ元気な改造人間が9体も残っていた。

「サモン」

俺は召喚魔法を使いケル、バル、フェン、アモン、シズ、アスト、カイム、イリスを呼んだ。

サマエルとアマラスは西側担当のため残しておく。


「どうしたの?」フェンが聞いて来る。

「あそこの改造人間を1人1体相手して欲しいんだよね」

「あれ、強いですね」

バルが言い放った言葉は的確だった。

「強いぞ」

「じゃあ俺から行っちゃいますよ」

カイムが先陣を切って改造人間の元へ行った。

それに続いてイリス、アモン、シズ、アスト、カイムが行った。


「あるじ。僕も行ってくるね」

「きさまに負けるものか!」

フェンとケルも行った。

「では俺も先に行かせてもらいます」

バルも行った。

俺は王国の魔力を調べる。

どうやらほとんどの国民は死んだようだ。それに先ほどの魔法で城内にいたはずの生命が感じられない。

『後で王の脳みそでも食べるか』


「スイフト」

ドゴォォォオン

俺は余っている1体に突っ込んだ。

やっぱりみんなで戦った方が楽しいよな。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る