ep5 カーゴとメダル

【SUB STORY QUEST】


【指折り数える怨嗟の歌姫】


【このクエスト中は自動配信がオフになります。】


【クリア時公式サイトにて攻略風景が配信されます。】


【また、サーバー内でクリア者が出た場合、以降このクエストは消滅します。】


【SUB STORY QUEST START】


アナウンスが聞こえた。

とにかくこのクエストを進めるためにも手紙の内容を確認する。




傭兵ギルド長へ

優秀な戦士を派遣してほしい。

それも信頼できる人材であることが望ましい。

出来れば少人数で、静かにできる者がいい。



依頼内容:夜中の護衛、及び犯人の発見。

報酬:350万C(300万Cは派遣する戦士たちの取り分である。)

備考:ここ数日、朝目が覚めると赤く塗られたおかしなナイフが枕元に置かれているのだ。犯人は私を殺したいのか、それとも何か別の目的があるのか、身に覚えがないのでできれば捕縛する方向で人材を決めてほしい。


ホーバークラフト家

家長 ミストール・ホーバークラフト




手紙を読み終えたところでアンブロシアお主人が何かを手渡す。


「こいつは……メダル?」


「そいつがあればカーゴで貴族街へ行ける。ホーバークラフト家は黄色い屋根の屋敷だ。さっさと行って来い。」


「ざっくりしすぎじゃないか?“黄色い屋根”ってのは一軒しかないわけじゃないだろ?」


「あぁ、貴族っていうのは自分の家の色を大事にしているんだ。だから屋根や服装がその色で染まってるんだよ。だから行けばわかる。黄色だぞ、黄色!」


アンブロシアを追い出されるかのように出た後、カーゴへ向かってメインストリートを歩く。

しかしそこで会いたくない人物に会ってしまった。


「お前……ショコレータ・ショコランティエぇ……!」


パンクロック風の服装の派手な髪色の男、バンデット・ケーニッヒだった。


「はぁ……またかよ?」


また今日も戦闘かと思うと出鼻をくじかれた気分になってやる気が下がる。


「っ!……今日はちげぇよ!お前が言ったんだろうが……RANKが一つ違う相手には勝てないってよぉ!」


「ってことはお前……。」


「そうだよ!RANK5になったら俺が一番強いんだってことを教えてやるからなぁ!覚悟しておけよ!」


そう言ってバンデットはダッシュで消えていく。


「RANK5……あいつはスキルのこともすぐばらしそうだな……。」


もう時間はあまりないのかもしれない。

強さを、力を手に入れなければ。

その第一歩として、このサブクエストは攻略しないと……。

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