ep17 RANK5の戦い
「……フフフ、そんなこと、受け入れるわけないじゃない!」
お互いに武器を手に走り出す。
それは互いに戦闘開始を示す程度の意義を持ったものだった。
当然。
「“インファイト”!」
距離を詰めるなら、彼女には“インファイト”がある。
短距離テレポートがある時点で走るという行動に意味などないのは当然のことだった。
「それはもう知っている!」
テレポートした彼女の顔面を右手で鷲掴みにする。
砕きかねないような握力で掴んだそれをノータイムで地面へ叩きつける。
「“リングアウト”!」
今度はこちらをテレポートさせて脱出された。
そんな行動に出た相手へ煽りを込めた軽口を叩きつけていく。
「テレポート大好きかよ!?俺をモノにするってのはビッグマウスだったらしいな!?」
「少し卑怯なのは認めますわ、でも私の手があなたに届くまで何度でもこの手を伸ばして見せますわ!」
「ならこいつはどうだぁ?“ストンプ”!」
“テレポートで飛ばされた先で足の強化?”その疑問は一瞬で理解“させられた”。
「そんな技じゃなかったでしょう!?」
何もない場所で行った足踏みで、キャンディナの場所を正確に踏み潰された。
ショコレータの体は未だ離れているというのに。
その肥大化した足の跡が地面に深く付いたことで攻撃されたことを理解する。
「“発想の転換”だ!踏み潰すことへの補正ではなく、“踏み潰す”という事象を引き起こすスキルとして“再定義”した!RANK5がどういうものか、お前だって理解したはずだぜぇ!?」
「理不尽!ですがそれなら私にだって!」
踏み潰しに襲われたとはいえ、致命の一撃ではない。
これで勝負を決めるのは難しいという判断を下さざるを得ない。
「“インファイト”!」
テレポートを警戒していたそこに、高速で振り抜かれた拳が突き刺さった。
「インファイトは強制的に近接戦に移行するスキル!それを“近接戦専用の強化バフ”として“再定義”しました!これであなたを超えられる!あなたの反応速度を超えて、あなたを超える!」
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