第2話 凌辱(その③)
「⁉」
俺も驚いたが、振り返ると背後の女子高生も驚いていた。奴は構わず派手な柄のトランクスも引きおろし、毛むくじゃらな下半身を露出させた。
「じゃあ早速……これを綺麗にしてもらいましょうか」
「い……いやぁ!」
女子高生が叫び、踵を返して逃げようとした。が、駆けだす途中の不自然な格好で、動きが止まってしまった。
油切れの機械のごとくこちらへ向きなおると、俺の傍らを通りすぎ、蟇田のもとへと歩んでいった。
「逆らっても無駄ですよ。だって僕が……〝望んだこと〟なのですから」
奴の前にいやいや跪くと、女子高生は眼前にそそり立つ赤黒いものを見た。深夜労働による汗や体臭その他諸々が混ざった臭気が凄まじいのだろう、顔を背けようとした。しかし、眼に見えぬ強制的な力が働いたのか、それはできなかった。逆に、自分から赤黒いものへと顔を近づけていった。小さな唇を開くと、そのまま咥えこんだ。
「⁉」
眼前の光景が信じられなかった。
人通りの少ない早朝とはいえ、街角で男が女に口淫させているのだ。しかも、男は突きでた腹も醜悪な中年の蟇田で、女はセーラー服のかわいい女子高生なのだ。
「深夜の重労働で、ボクのここは特に汚れてますからねぇ。綺麗に清めて……もっと、こう、じゅるじゅると……音をさせて、そう、じゅるじゅると……」
いつのまにか女子高生は、操り人形の従順さで従っていた。奴の赤黒いものに唾液をまぶしては、啜りあげるのを繰り返していた。清純そうな少女が咥えこんだまま、もう離そうとはしないのだった。
俺の下半身も反応していた。ジーンズの前あたりが、窮屈になりだしていた。
相変わらずの眠たげな眼で、奴は俺を見やった。
「夜勤明けって、無性に性欲が抑えきれなくなりますよねぇ。何故だか、わかります? 遺伝子が睡眠不足と身体疲労に生命の危機を感じとって、それでセックスをして遺伝子を残すよう命令するからだそうですよ」
気づくと、女子高生は制服のスカートの中に自ら片手をつっこんでいた。もぞもぞと、何やらいじっていた。
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