第16話 「ダヴィデに必要な備えとは?」

「少年ダヴィデよ!

敵将ゴリアテと戦いたい!と本気で願っているかのか?」


「サウジ王様!

私は、本気です!!

私の勇気に嘘偽りはございません!

どうか敵将ゴリアテと戦う許可を与えて下さい!」


「・・・・・

分かった!お前の心意気を受け止め

アブラハ族の代表戦士として、戦いに出る事を許可を与えよう!

戦いの前に準備すべき物はあるか?

ダヴィデよ!お前は何を求める?」


「サウジ王様!

私は、何も求めてはおりません・・名誉も報酬も必要はありません!

私は、ただ・・起源の主の名を冒涜したゴリアテの首さえ手に入れば・・

それで十分でございます!あと預言者サムル様からの祈祷をお願い致します!」


「ダヴィデよ!

お前は欲が少ないのだな・・・

必要な物は、部下に揃えさせる事にしよう!」


サウジ王は、ダヴィデの戦いの為に、武器と装具を与えるように命じた



「ダヴィデに欲が無いとは・・何を言っているのだ?

サウジ王よ!あなたは自分が欲深い王であるから

一族全てがあなたと同様の感覚だと思ってはならない!


さぁ!あとの事は私に任せておきなさい!

預言者として、夢見の一族セツラの力を借りて

ダヴィデの為に、勝利の角笛を吹き鳴らし、全知全能なる神の御加護があるように

私は祈らなければならない!」


「戦いの前の祈りは、

預言者サムル様だけでは不十分だという事ですか?」


「サウジ王よ!

夢見の一族の力を侮ってはならない!

セツラは、ダヴィデと同様に、起源の主の力を色濃く受け継ぐ類まみれな才女なのだから!」



サウジ王は、ひとり戦況を見守りる為、小高い丘の上に立っていた


「夢見の少女が才女だって?

そのような優れた器なら、戦いの後は、私が必ず召しかかえてみせる!

そして私の事を侮っている大臣や12部族長・・預言者サムル様・・見返してみせる!必ず私の時代を築いてみせる!!

ダヴィデなど・・死んでも構わないわ!!!」

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