第6話 「未来を見据えて」
「ダヴィデ様!
我々は、あたな様の配下になる事が出来た事を誇りに思っております。今はまだ弱小の野党に過ぎませんが、これから仲間を増やし、いつかダヴィデ様が時の権力者になられた時にお役に立てるように、しっかり訓練を重ねて、備えて参ります。」
「お前達・・・少年の俺に負かされて・・
何故?そこまでの忠誠心が持てるのだ?」
「何故でしょうか?
我々にも分かりませんが、嘘のように心が晴れ晴れしており、暗い世の中であるにも関わらず・・未来に希望が持てるのです!
根拠はありません。ただ・・あなた様の心意気に惚れた、とでも申しましょうか。」
「ハハハハハ!」
蛮族の野党は、高笑いするとダヴィデと堅い握手を交わし、別れを告げて、その場を去って行った。
◆
「さて・・・夢見の少女セツラよ!
お前と出会ってから、いきなり配下ができてしまったぞ?一体どうなっているのだ?」
「ダヴィデ!あなたも知っての通り、我々アブラハ族は、カナンの地において弱小部族であり、長年、近隣諸国の圧政に苦しめられてきました。」
「その通りだ!
俺の夢は、一族を救う事に使命感があり、その為に日々羊飼いをしながらも、神に祈り、剣技を極めようと、日々鍛錬を続けている。父さんが良き理解者で、俺を助けてくれているんだ。」
「立派なお父上なのですね?」
「ああ!!戦場に出ている兄さん達が心配であり、負け戦の兆しの噂もあり・・父さんは、そのような戦時の状況を憂いている・・今はサウジ王に頼るしかないのだな・・・」
「そうですね!預言者サムル様は、アブラハ族に王政を制定し、サウジをアブラハ国の王として任命しました。今サウジ王を中心に、これから12部族は、国として纏まっていく事になるでしょう。ダヴィデあなたは、サウジ王に仕える気はありますか?」
「俺は、まだ成人していないのぞ!!
王の役に立てると思わないが・・できたらお仕えしたい思いはある!!」
「分かりました。では今からサウジ王に会いに行きましょう!!」
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