第18話

 父上は私が敵国に赴くに際し、ゴリねえとチイねえを護衛に付けると共に、この私にたまわってくださるという。


 初めて配下を持つことになる訳だ。2人とはいえ、配下がおるなら、私は将であろうか?

 将!

 響きはすごくいいぞ・・・・・・なんて。

 アホウな私。


 お二人は忠誠を誓うに当たって、私の前にひざまずき、手にキスをしてくれた。


 最初のチイねえの手の甲へのキスで私は


(キャー。美少年にキスされた)


と舞い上がり、次にゴリねえに逆の手を出そうか迷って、あたふたしておった。


(だって、せっかくチイねえがキスしてくれたのに・・・・・・)


 ゴリねえは、優しくチイねえがキスした方と逆の手を取ると、手の甲ではなく、中指の先に、しかも触れるか触れないかぐらいのキスをした。


 私はゴリねえの繊細せんさいさと気づかいを知り、想わず、うるうるしたのであった。

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