怪奇談話【キューピットの置物】
こーたろ怪談
キューピットの置物
残業が終わった帰宅途中駅から暗い夜道を歩いてると、「ズリッ…!ゴリッ…!」
石のような固く重いものを擦り付ける音が聞こえてきた。
何の音だと思い辺りを見回すと、通り過ぎた住宅の軒先に置かれていたキューピットの置物が目を光らせ音を立てながら私の方に回転している。同時に頭の中に「行かないで…行かないで…」悲しげな少年の声が聞こえた。
背中に寒気が走り急いでその場を離れ、帰宅してから塩を自身と家の門の前に撒いたが声はずっと聞こえている。
そこから記憶がないが、気が付くと私は鏡の前に立っておりその足元には白い顔をした少年がすがりついていた。
それ以来特に何事もないが、あの子は一体何を伝えたかったのだろう。
答えは未だに出ていない。
怪奇談話【キューピットの置物】 こーたろ怪談 @kotaro_kaidan
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