第2話

「はぁい、今日は入学二日目、ですが今日も授業はやれませんねぇ〜。色々と検査をしますぅ。身長やら体重やら……。なので大広間に移動しましょうねぇ」


 入学2日目。

 今日は色々と検査をして1日が潰れるらしい。


「ねぇねぇ、検査ってなにを検査するのかな」

「さっき身長と体重などと言ってましたよね?」

「それ以外だよぅ。普通の計測ならその2つだよね??」

「そうですね。ここは戦闘学校ですから……。魔力などを測るのではないでしょうか。自分の魔力を把握するのも大切ですからね」

「魔力! それだ! 魔力なら自信あるぞ〜」


 白杖さんは魔力計測が楽しみなようだ。

 私はあまり気乗りしない。というのも、魔力は昔測ったことがあり、平均より少し低かった。

 私自身、魔法の適正がないですからね……。

 まぁ、仕方ありませんけど。検査嫌ですねぇ。


 私は白杖さんと一緒に大広間に移動する。

 身長計、体重計、魔力を測定するであろう機械の前に先生が二人ずつ立っていた。

 一年生まとめて検査するのでものすごい人が多い。人混みはただでさえ苦手なのに……。


「すごい人だね〜。これ全部入学生?」

「でしょうね。2年生になる頃には何人残ってるやら……」


 私が白杖さんと話していると。


「貴様が黒刄だな?」

「厄介な人が来ましたね」

「厄介とはなんだ! 貴様も受かっていたのだな! そうでなくちゃ俺のライバルとして相応しくない!」

「え、誰この人」

緑川みどりかわ 雄介ゆうすけ。緑川家は棒術の名家で、昔から一応親交があるんです」

「はっはーん。もう友達ができているのか! さすがだな!」

「あなたは絶対出来ませんよね。同じクラスでは無いところを見ると……」

「ええい! B組だからなんだと言うのだ!」


 Bなのか。

 入学試験でよくもなく悪くもなくの部類。雄介さんは才能がない分、頑張ってきていますしB組でもすごいとしか言えませんが。


「B組だが今回の検査で貴様に勝つ!」

「身長と体重はあなたの圧勝ですし、魔力も負けてると思いますけど」

「む、不戦勝とは。さすが俺!」

「男と女の体格差を考えましょうね」


 不公平な勝負ってことはわかってるでしょうに。


「では俺は行くぞ! 貴様も成長してるといいな!」

「はい」


 雄介さんは身長計の方に向かって行った。


「嵐のような人だね」

「そうですね。ものすごくポジティブで救われますよ」

「お、いい評価だね」

「まぁ……あのポジティブさに私は何度か救われていますから」


 昔からいつもポジティブで。暗くなりがちな私を助けてくれたのはいつも雄介さんだった。

 

「さて、私たちはまず身長から測りましょうか」





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