(四)-3
アレンは傷口を押さえながら議員の名前を呼び続けていた。
ティムは「マイクよりHQへ、救急車を至急頼む!」と無線に声を掛けた。
「HQからマイクへ。救急車は手配済み、あと五分で到着する」
銃声がさらに聞こえた。近くで一般人を誘導していた制服の警察官が撃たれた。こんども胸を撃たれ、北から南方向に向かって倒れた。
ティムは演台に隠れながら「くそ、制圧はまだか」と呟いた。
アレンが「血が止まらない! 救急車はまだか」とティムに向かって叫んでいた。
(続く)
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