(四)-2

「HQからマイク、了解した。部隊を送る」

 今回、狙撃手で狙われていることはわかっていたので、CIAは海兵隊の特殊部隊を皇居周辺に数チーム配置していた。その一部隊が急行するのだろう。本来なら、アメリカ国外で軍を動かすのは主権侵害になるが、今回は大統領が狙撃されたので、それを理由に日米地位協定と安全保障条約に基づいて日本国内でも部隊を動かすことができるのだ。

 議員の方を見た。議員はアレンにより演台のすぐ近くに引きずられていた。この場所なら、遠くからの狙撃では演台が遮蔽物になって撃たれにくい。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る