(二)-7

 ティムは一八〇センチあるので問題なかった。しかし、一六八センチしかないアレンには、ベンチの上に立っていなければこの人ゴミで人を判断するのは困難だった。

 そうしているうちに、司会の日本人男性が大統領の名前を呼んだ。すると、演台の上にジョン・パワーセラーアメリカ合衆国大統領が姿を現した。大統領は両手を斜めに挙げて鳴り響く大きな歓声と拍手を受け止めていた。

 二十秒くらいだろうか、歓声は続き、左右へ手を振っていた大統領が手を下ろすと、歓声と拍手は小さくなっていった。


(続く)

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