第7話続き。一日目。

 家の周りに柵を張り巡らせる事をまず最初に考えた。

 しかし、それには時間がかかる。少年は土地の周りに穴を掘る事を考えた。城の周りのお堀のようなイメージである。

「しかし、魚を住まわせては熊が逆に来るかもしれないから、とりあえずは穴だけ」

 と呟きながら男はその日の作業を終えた。

 今日は少しの穴掘りで終了である。

 作業一日目を終えて男はこの場所に来るに当たって持ってきていた保存食を口にすることにした。缶詰や乾燥肉である。とりあえず車は中古車で持ってはいる。金が無くなったらそれを売らなくてはならない。車が無いとここまで食料を買って持って来ることも出来ないので死活問題である。

 金が尽きる前に何とかしなければ、再び男は思ったのであった。

 明日からの作業は急ピッチで進めていこうとの決意の中、熊に襲われるかもしれない恐怖の中、男は疲れ果て眠りについた。

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