第2話お腹鳴る

お腹が空いた。何か食べよう。猿は魚を食べた。

猿はふと思った。魚を食べてしまった。かわいそうだ。

僕は独り身。僕が死んでも誰も悲しまないだろう。

だから今度は誰かに食べられようと思った。

猿は漂っていた船に乗り込み海に出てシャチに食べられた。

シャチは猿を食べた事で猿の思考が伝わり、誰かに食べられたくなった。

僕を食べるのは誰だ? ちょうど遭難している船を発見した。

人が乗っている。

シャチは遭難船の前で弱った振りをしたら銛で刺され人間に食べられたくなった。

人間もまた誰かに食べられたくなった。 

でも最後まで自分で死ぬ事は無かった。

何故なら必ずいつかは死んで地球に食べられる事を知っていたからだ。

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