受付・7

「アハハハハハハハハッ!!イヤァ──ハハハハハハハハァ───ッ!!ヒッヒッヒィ~~~もっ…もうっ……お、おかしすぎるぅ~~~!!」

空中でゴロゴロ回転しながら輝は大声で笑いまくり、七海はその動きに合わせて目を動かし、頭を動かし、ついには自分の周りを飛ぶ光につられてクルリとひと回りして足をもつれさせて尻もちをつく。

「ふひぇ…」

今まで周りはよく見えていなかったが、ふわふわとしていた足元は緑色の草がいっぱいの場所だとわかった。

見上げれば空が青い。


───お祖母ちゃん家の、原っぱみたい。


そういえば、あっち側に緩やかな丘があって、道があって。

『キャンプとかバーベキューとかできる施設もあるのよ~。小川もあるし、夏にはホタル祭りもあってねぇ』

『ホタル?』

『そぉよぉ。七海ちゃんはホタル、見たことある?』

『………わかんない』

『じゃあ、今年の夏休みはおばあちゃんのおうちに泊まりにおいで?一緒に見に行きましょう?』


「ズルイ!ナナミばっかり!アタシはガッシュクで行けないのに!」


うわんと響いた声にショックを受けて、七海は思わず耳と目を塞いだ。

ギュッと閉じた目をゆっくりと開けると、小さな輝も同じように身体を丸めるようにして耳と目を閉じている。

「ひ…ひ…ひかる、ちゃん…だ、だ、だ、だいじょぶ……だ、よ……?」

「う、うん……」

妖精に変化する前はちゃんと大人の『輝』を見ているのだから、妖精の姿をしていてもそれは変わらないはずなのに、『小さい』という容姿でつい七海は自分より幼い子を守るように、優しくその身体を抱き締めた。



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