第16話

 日が昇る直前は寒さがひときわ厳しくなる。

 薄暗い空にもたらされた温かい光を感じて、ジスは剣を握る手に力を込めた。

 気配を掴んだ一瞬で浴びせたジスの攻撃はどれも有効のようではある。しかし勝敗に関わるようなものを決めるほどの隙は無い。お互いに殺し合う程本気ではないにしても、どう収拾をつけたものかそろそろ考えなければならない。


(何だっけこの感じ)


 どこかでこういうやりにくさを感じたことがある。あれは何の任務だったか。


 正確な位置はわからないが魔法を使う気配がする。空気がそわそわとさざめく。草木がそれに呼応し震え、大地が膨らむ。ジスはじき来るはずの衝撃に備えた。

 地平線から漏れ出した陽が 夜の覆いを溶かして色彩を解き放つ。ルーンシェッド大森林で世話になった魔術師が描き出す魔法はそれと少し似ていた。


(歌みたいな魔法だな)



 戦う二人のすぐそこで、カウロックスの群れが草を食んでいた。



 ****



 白狸亭から森へ入るとすぐに危険区域の立て札がある。それを構わず越えて進み、ジスは獲物を探していた。というのも、少年のように目をキラキラさせて厩舎へ行った店主は、待たせていた竜を目にするとたまらず飛び出し 尾の先でぺしんとやられてしまったのだ。

 あの気性の荒い竜にしては非常に軽い、気遣いのあるぺしんだったので、ああいう気遣いが出来る奴だったのかとジスは妙に感心した。だが店主にとっては軽いぺしんであるはずもなく、しかも驚いて腰を抜かしてしまったので部屋で療養中なのだ。そんなわけで、何か体力が付きそうなものを食べさせようと獲物を探しているのだ。


 わざわざ夜明け前に出かけたのは獲物の目星がついているからだ。狩るのは牛系の獣、カウロックスの子供だ。成牛のオスなら3m以上にもなるが、この時期の子牛なら丁度いいサイズだ。


 肌を刺す凍てついた空気が喉の奥をしくしくと冷やす。ジスは危険区域の森を丈の低い草木をかき分け進んだ。枝の広がった木々の間を抜けると、薄明かりを湛えた空がジスの目前にぱっと迫ってきた。いくつもの山の峰が重なって空に黒く影を落としている。

 もうすぐ日が昇る。


 開けた見晴らしのよい斜面には草が生え、ジスの期待通り、カウロックスの群れが餌場にしていた。

 群れといっても20頭にも満たず はっきりした秩序があるわけでもない。成牛のオスは1頭のみ、あとは雌牛と子牛ばかりだ。子牛が草を食べ始めるのはもう少し暖かくなってからだろう。


 数頭いる子牛のうち、離れたところにいる一頭に狙いを定めて魔力をまとった時だった。


「カウロックスは確かにおいしい。でもこの群れは見逃してもらえないだろうか」


 不意に掛けられた声には聞き覚えがある。

 暗闇に紛れていた人影が夜明け前の薄蒼い中で動く。


「魔術師殿」


「え……? あ、こないだの。あの時はどうも」


 相変わらず無駄に高性能のローブを纏って、今日は大きなミルク缶を二つ抱えている。魔術師はジスにそれだけ言うと雌牛のそばへ行って徐に乳をしぼり始めた。


「……」


 長閑な風景である。


「この群れは……酪農用?」


「いや、野生のカウロックス」


 視線も寄越さず 短く答えがあった。


「じゃ、俺が子牛を狩っても問題ない、と」


「まあ、ないけど」


 そろり……と空気が揺れた気がした。

 魔術師は変わらず乳を搾っている。その眼は真剣だ。


「彼女らの厚意でミルクを分けてもらってる身としては看過できない事態だ。騎士殿がこの群れの子牛を食料にするのなら、俺は全力で戦って阻止する」


 魔術師が言った言葉の内容は ジスを呆然とさせた。


(野生の雌牛のために命をかける奴がいるのか……)


 そんなバカな話があってたまるか。


 だがしかし……全力で戦うという魔術師の言葉は、ことさら甘い手つきでジスの心を絡めとった。


「へぇ……全力、ね」


 むくむくと悪戯心が芽吹いて育つ。


「俺は子牛の肉をシチューにするって決めて狩りに来たんだ。今日はもうシチューの気分なんで、魔術師殿が恩人でも今更変更できそうにない。悪いな」


 シチューかどうかは別にどうでもいいことで、ジスは子牛をつぶすなら煮るより普通に焼く方が好きである。

 ふと、魔術師が手を止めて立ち上がった。


「……残念だ」


 キン……と、二人の周囲に反響した金属音は、たいした騒音でもないのにジスの聴覚を一瞬奪った。水路に水が通るような滑らかさで 魔術師の足元から魔力が広がり、魔術展開式が描き出されて輝く。あっという間に築かれた薄いが強固な透明の壁が二人の周囲を切り取った。


(異空間結界…… こんな規模を簡単に作りやがって)


 ちょっとした悪ふざけで言ったのだが大事になりつつある。

 数頭のカウロックスが そこに誰もいないかのように二人の間を通り過ぎていった。


「すまないが勝手に隔離した」


「ふぅん。余裕だな?」


「俺の都合だから仕方ない」


 ぞわりと悪寒を感じてジスが跳び退くと、元居た場所の地面から氷柱が突き出した。ジスの膝のあたりまで伸びた氷柱はおそらく動きを封じる目的だ。


「捕獲する気か、俺を。殺すんじゃなくて」


「牛のために死人が出るのはどうかと思うんだ」


「今更真っ当なこと言いだしたな……」


 あの規模の氷魔法で拘束したら脚が壊死して遅かれ死にそうなんだが。

 ジスは無性に可笑しくなった。


「けど、止められなかったら子牛はシチューだぜ!」




 そんなわけで、この状況である。



(本っ当に気配がないな)


 攻撃時まで気配がしない相手は稀にあたる戦いにくい相手だが、魔法行使時にも気配がしないのは初めてだ。魔術師は転移魔法を巧みに使って移動する。そのうえ魔法の展開速度が速かった。二重三重と時間差を置いて展開式を起動させ、その位置すら掴みにくくさせている。魔術師の攻撃をジスが避けるか防ぐのを見越して仕掛けられた拘束用の魔法に腹立たしさが募る。


「俺は害獣か」


 そのへんのタヌキと一緒にされてる感。


(たしかに子牛は狙ったけどよ……)


 魔法での攻撃はかなりの威力ではあるが明らかに罠への誘導用だ。畑のタヌキを捕獲するようなノリの魔術師を本気になって攻撃しては、負けたような気がする。元はといえば自分の悪ふざけがいけないのだが。


「よし」


 罠抜けすればいいのだ。こうなったらこの巨大な檻ごと叩き壊す。

 ジスは収拾をつけるべく気合を入れた。




 シルガは騎士が纏う空気が鋭くなったのを感じた。正直もう疲れていたので そろそろ終わりにするつもりなら有難いことである。

 騎士は剣を持ってはいるが刃を向けることはなかった。シルガの攻撃魔法を魔力を纏った剣で弾き返して距離を詰め、素手で攻撃してくるのだ。正確に位置を掴んで急所を狙ってくるのは流石で、はっきり言ってツラい。剣で魔法を弾き返すのは騎士なら出来てあたりまえなのだろうか。


(くそ、竜騎士なだけはある)


 ……というか何故ティウォルトにいるんだ。


(次で決める)


 拘束魔法を発動させるための展開式は無数に仕掛けてある。騎士が触れれば発動するので、風圧で無理やり罠まで押し込んでしまおう。発動にほんの少し時間がかかるが大出力の風魔法で終わらせる。

 シルガは魔力を練り上げた。ほんの少し隙が出来たにも関わらず、騎士は攻撃のそぶりも見せない。


(――おかしい)


 ゴウゴウと嵐のような強風が起きたと同時に騎士の前を巨大な岩壁が覆った。薄い岩壁は幾重にもなっているようで、シルガの起こした風が次々と砕いていく。

 風魔法に魔力を吸われて残り少ない。鈍った思考回路は少しの違和感を流してどうでもいいことを考え始めた。


(そういえば竜騎士って魔術士官でもあるんだっけ。竜はノランデーヴァの王族と契約したって話だけど、何で王族は竜を使役できないんだ? 竜騎士だけが竜を使役出来て王族はそうでもないって、王族が竜騎士になった場合はどうなるんだ……竜は王族じゃなくて国家と契約したってことなのか?王政が廃止されたらどういう扱いになるんだ)


 壁は 砕けて次が現れるごとに徐々に傾斜がついていた。薄い岩壁は目くらましで、本命は……


「…… あ! まさか!!」


 一点に向かう穴が見えた時、シルガは風魔法を慌てて止めたが急に止められるはずもない。シルガの起こした風は岩壁に作られた洞穴を抜け、鋭い弾丸となって異空間結界に内側から小さな穴を開けた。


(あれくらいなら、まだ何とか……!)


 その瞬間、壁が消え失せ、ズシリと質量のある魔力を纏った騎士が凄い速さで突っ込んでいった。


「……っっらあぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 小さな穴を突破口にして騎士が結界に風穴を開けた。それは拳一つ分くらいの穴だが、空間に歪を作るには十分なものだ。ぐにゃり……と結界の向こうの景色が歪んだ。


「うっわまずい、放置したらこの辺一帯が異空間と混ざりあってわけわかんないことになるぞ……!」


 自分が原因で空間の歪んだ汚染地域が出来上がるのは御免だ。ぶん投げ気味だった思考が戻ってきた。シルガは魔力をかき集めて壊された異空間結界の展開式を表示させた。離れたところに騎士が立っている。攻撃されようがこればっかりは手が離せない。


「待ってたぜ」


 にやりと微笑む様が怖い。


 地面に広がる展開式を興味深そうにひと通り眺めたのち、シルガの魔力で描かれた展開式を、騎士は自分の魔力でゆっくりと辿り始めた。


(背筋が、ゾワゾワする……)


 なんだか嫌な予感だ。


「うわ、何だ……」


 戦々恐々とするシルガに構わず、騎士は展開式の切れ目を目ざとく見つけてそこから魔力を捻じ込んだ。途切れた魔術展開式に途中で割り込み 自分の魔力を強引に上乗せして何か書き足し始めたのだ。こんな事は初めてだ。


 途切れてはいるが完成していた展開式が無理やり描き足され、結びを求めてシルガに魔力を催促した。だが騎士はどんどん展開式を追加して自分の魔力を乗せている。シルガが築いて騎士が描き足した異空間結界の魔術展開式は、二人から魔力を吸い上げ肥大し目を開けていられない程に輝いた。魔力で出来た展開式を描く線が二重にぶれて震えている。


「あ、これ……正気、か!?」


 自分の身体の及ばぬところで二人の魔力が混ざっては分離する。その感覚にゾワゾワと悪寒が走った。


 ――ビシッ


(なんだか不吉な音がしたのだが)


 おそるおそる薄目を開けて騎士が開けた風穴を確認する。


「ああああやっぱり!! だめだこれ!!!」


 拳ひとつ分くらいの穴から大きな亀裂が走っている。今にも破裂し空間を捻じ曲げる勢いだ。展開式を解こうにも勝手に魔力を足されたためシルガ一人ではどうにもできない。


「ちょ、待った、騎士殿! この結界は一旦解除しよう!」


「解除できると思ってんのか?」


 で き な い な ……


「ちゃんときれいに壊すから、大丈夫だ」


(本当だろうな!?)


 描き足された展開式は 確かに消滅に向かって構築されている。だが、その過程が不明だ。


 ビシッ ビシビシ……


 足元から聞こえる不穏な音に目を向けると、展開式の線に沿って空間が割れ始めている。いびつに働く二人分の魔力に耐えられなくなったのだと思われる。


(そもそもあの結界を物理的に叩き壊すなんて、無茶苦茶だ!)



 ―― ビ シ リ ……


 妙にゆっくり音が響いた。


 パリン!


 あっさりした破裂音とともに、割れたガラスが飛び散るように結界は足元から砕け散った。


「出鱈目だ!力業が過ぎる! こっわ……!」


「捕らえたぜ、魔術師殿!」


 キラキラ光りながら霧散していく シルガの魔力で出来た結界の破片の間を縫って、黒い影が飛び込んできた。


「!!!」


 ほんの一瞬の出来事だった。


 シルガは地面に叩きつけられる衝撃を覚悟していたが、気が抜けるほどやんわりとふさふさした草の上に組み敷かれた。だが肩と膝をがっちり押さえられ身動きが取れない。

 動きを止めるとどっと疲労が襲ってきた。至近距離に他人がいるのに荒れた息を吐くのは生理的に受け付けないが お互いにかなり消耗していたようだ。しばらくの間二人は無言で息を整えていた。


 ようやく息が落ち着いたころ、騎士が言った言葉は思いもしないものだった。


「……たぶん地下組織にいたよな? どこの所属だ」


(地下組織とは……?)


 シルガの予想もしない単語だ。思い当たる組織といえば、例の詐欺教団くらいである。


「地下組織とかは知らない」


「訓練された動きだ」


 唐突に始まった尋問に戸惑ったが、聞かれたら答えることにした。大人しく答えて折を見て挑発すればちょっとした隙を突けるかもしれない。シルガは地下組織についてそれらしい心当たりのありそうな記憶を探しつつ、気付かれない程度の極最小の魔力をちりちりと身体に巡らせた。


「そういえば昔……どっかの屋敷で子供を集めてなんかしてたな。どこだったっけ」


「魔術師殿は そこに長くいたのか?」


「いや俺は何というか、追い出された。そのあと拾ってくれた人がいたからなんとか生き延びてるとこだ」


「えらく珍しいな、そりゃ……大概は殺される。始末されずに生き残ったのはさすがってとこか」


「殺したら呪われるって よく言われる」


「それは冗談なのか? それと、生まれはエルドランだろ」


「そうかもしれない。ところで、そろそろ止めを刺してはどうだろう」


 極最小に抑えて巡らせた魔力で、力を入れればかなりの量の魔力を一気に通すことが出来る魔術式を作っている。一瞬で爆発を起こして群れが逃げる時間を稼ぐつもりだ。とりあえずミルクの義理は果たしておかねば。あわよくばどさくさに紛れて逃げ出す心算だ。


「焦らされるこちらとしてはあまりいい気分ではないし、できれば痛くしないでもらえると助かるんだが」


 慎重に魔力を制御して、シルガは少しの隙でも見逃さないよう神経を集中させた。騎士の尋問する声が呆れたようなものに変った。


「……別に俺と戦わなくても、群れだけ逃がせばよかったんじゃねえの」


「そうなんだが。まだミルク缶の半分も搾ってないから未練があったんだ」


 つまりミルクのために こんなことになったのである。


(異空間結界でゴッソリ隔離までして……なんつー魔法の無駄遣いだ。ついでに命も無駄遣いだ)


「ちなみに、騎士殿が子牛を狙う限りは戦うつもりでいる」


「……なんか俺もどうしたらいいかわかんねえなこれ」


 シルガの動きを封じている騎士は困惑した様子だが、楽しそうに目を細めて顔を寄せると意味ありげに囁いた。


「獲物はカウロックスにこだわってるわけじゃない。本当は はなっから魔術師殿の希望通り、この群れは見逃してほかの食料を探すことにしてんだ」


「え……」


 シルガはこの騎士が今この状況とタイミングでそれを言う意図を考えた。

 世界に生きる人間の数は膨大で、文化も多様だ。思わず真顔になって尋ねた。


「ほかの食料ってまさか、俺か?」


「それは冗談で言ってるんだよな?」


「あ、なんだ違うのか」


 どういう誤解だと突っ込みながら騎士はシルガの身体から離れていった。群れもシルガも両方見逃してくれるらしい。


「全力で戦うなんて言われたら、つい。俺もおふざけが過ぎたな」


「それなら俺が戦った意味は……何だったんだ」


 騎士は真っ黒な髪を揺らして笑いながら言った。


「楽しかったぜ」


「……」


 差し出された手をシルガが無言で掴むとひょいと引き上げられる。立ち上がると頭がグラグラした。異空間結界に結構な量の魔力を持って行かれて魔力枯渇寸前なのだ。いつ倒れてもおかしくない。


 この騎士といいアスレイヤといい物騒な人の多いことだ。剣を持つから戦わずにいられなくなるのか、戦わずにいられないから剣を持つのか…… 

 終りの見えない討論が始まりそうになったころ、掌をぐっと強く握られたことでまだ手を掴まれていたことに気付く。シルガが何気なく顔を上げると、騎士の真っ黒な瞳と目が合った。真剣なまなざしに一寸たじろいだが、この人髪も目も真っ黒だったんだな、と今更ながらぼんやり思った。


「俺はジス。ジス・ガルファフス」


「ピホポグラッチウォーリア2世だ」


「……」


 シルガの視界はぐるぐると回転している。焦点が微妙に合わないシルガの様子に気付いてジスは一歩距離を詰めた。


(朝食、作らないと……アスレイヤに……これじゃ昨夜の魔力、食い逃げだな)


 朝からこんなに消耗したのも何もかも騎士殿のせいだ。えーと、なんだっけ、名前。さっき聞いたのに頭が仕事をさぼってる。

 シルガは掴まれた手をやんわりと振りほどいて腕を張って距離を取った。ふらふらと歩いて更に距離を取る。


「騎士殿は……俺を無意味に疲弊させた責任をとるべきだ」


「おう、何をすればいい?」


 ふらふら歩いて離れるシルガを ジスは何となく気配を殺してゆっくり追った。


「ここからすぐのギリヨンって町に白狸亭って名の道具屋がある。店主にいえば伝えてくれるだろ、から、今日の朝食をつくれなかったわびとごぜんちゅうはやすみてことづてを……


 バチッと何かが弾かれたような音のすぐ後に、どさりと鈍い音がした。シルガは自分が倒れたのだと理解した。


(眠い、寝そうだ、寝……)


 柔らかい草の匂いがシルガの意識を優しく奪っていく。

 手放す瞬間てのはいつでも 何かと甘い誘惑に満ちてるものだとシルガは思った。



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